ページの本文へ

ひろしまWEB特集

  1. NHK広島
  2. ひろしまWEB特集
  3. 大相撲春場所直前!担当アナの「場所前取材記」

大相撲春場所直前!担当アナの「場所前取材記」

  • 2024年03月08日

 

奇数月に開催される大相撲の本場所。NHKでは、15日間毎日、午後1時から中継しています。中継をより充実させるために大相撲担当アナウンサーが行っているのが「場所前取材」です。今回、私も初めて担当しました。

(広島放送局 アナウンサー 松井大)

まもなく春場所!中国地方の話題は?

大相撲春場所の初日が迫るきょうこの頃。鳥取県倉吉市出身の横綱・琴櫻を祖父にもつ琴ノ若が新大関として場所を迎えます。同じく倉吉市出身で若手期待のホープ・伯桜鵬は関取に復帰。山口県下関市出身の元小結・豊真将は「錣山」を襲名し、部屋を継承しました。現在、中国地方の関取は伯桜鵬ひとり。次に上がってくるのは誰なのかにも注目です。

重要な「場所前取材」

NHKでは、本場所の15日間、テレビでは午後1時から、ラジオでは午後4時5分から毎日中継でお伝えしています。より充実した内容をお届けするために重要なのが「場所前取材」です。それぞれの力士がどんな目的を持って稽古しているのか。調子はいいのか、悪いのか。ケガで休場していた力士の状態はどうなのか。稽古を見たり、直接話を聞いたりすることで情報を集めます。こうすることで、本場所の中継で優勝争いの予想をしたり、ファンの皆さんに情報を届けたりできるのです。

新型コロナ感染拡大を防ぐための規制が徐々に緩和され、場所前の取材も以前のようにできるようになりました。大相撲の現場に行くようになっておよそ5年半。今回初めて、私も場所前取材を担当しました。

 

地方場所の稽古場は様々 稽古場近くでの一枚

地方場所では、それぞれの部屋が宿舎に入り、稽古を重ねています。土俵があるのは神社や寺院、公園など様々。私は今回、新大関・琴ノ若がいる「佐渡ヶ嶽部屋」、その佐渡ヶ嶽部屋が所属する「二所ノ関一門」の連合稽古、そして横綱・照ノ富士がいる「伊勢ヶ濱部屋」を取材しました。

佐渡ヶ嶽部屋は、寺院の敷地内で稽古しています。私が午前7時半ごろに到着すると、すでに幕下以下の力士が稽古していました。よく晴れていたこともあり、多くの見学者が稽古を見守っていました。稽古後には、新大関の琴ノ若を中心に、関取衆が写真撮影などファンサービスに応じていました。

二所ノ関一門の連合稽古には、時津風一門の大関・霧島がやってきました。琴ノ若との三番稽古は11番取って8勝と、先輩大関の強さを見せる形になりました。こうして違う部屋、違う一門に「出稽古」に行くことも多く、取材する部屋を急遽変えて移動することもあります。

伊勢ヶ濱部屋は公園の中にある土俵で稽古しています。取材した日はあいにくの雨でしたが、それでも10人近くが傘をさしながら稽古を見つめていました。横綱の照ノ富士は、幕下以下の力士たちに何度もアドバイスを送っていました。

取材後は報告文を作成し、中継に関わるスタッフで共有します。同じ部屋を違う人が取材する際も、報告を共有していることで、動きや体調面の変化に気が付くことができます。

大相撲春場所は、3月10日(日)に初日を迎えます。横綱・照ノ富士の連覇と10回目の優勝か。注目が集まる新大関・琴ノ若か。あるいは新しい主役が現れるのか。ぜひNHKの中継でお楽しみください!

ページトップに戻る