ページの本文へ

ひろしまWEB特集

  1. NHK広島
  2. ひろしまWEB特集
  3. 「オノデライダー」が広島にやってきた!ヴィクトワール広島・小野寺玲選手

「オノデライダー」が広島にやってきた!ヴィクトワール広島・小野寺玲選手

  • 2024年03月07日

 

「ひろしま コイらじ」のスポーツコーナー。プロ自転車ロードレースチーム・ヴィクトワール広島に新加入した小野寺玲選手(28)が生出演しました。出演の前々日に今シーズン最初のレースがあり、さっそく好成績を収めた小野寺選手。移籍を決めた理由や広島の街の印象、新天地広島での目標などを、木村文子さん(エディオン女子陸上競技部アドバイザー)とSTU48の諸葛望愛さんとともに聞きました。

(広島放送局 アナウンサー 松井大)

広島にやってきた「切り札」

 

©Itaru Mitsui 中央オレンジが小野寺選手

小野寺玲選手は、神奈川県横浜市生まれの28歳。高校卒業と同時にプロ自転車選手としてデビューし、昨シーズンまで宇都宮ブリッツェンに所属しました。2022年には年間の個人総合優勝を経験。「オノデライダー」の愛称で親しまれる、ロードレース界の実力者です。一方、ヴィクトワール広島は、去年、所属する国内トップリーグで過去最高のチームランキング2位につけました。初の年間王者獲得に向けた「切り札」として獲得したのが小野寺選手なのです。

「風を感じて」広島に

勝てなくなってからではなく、実力が最高潮の時に引退したいと思っていたという小野寺選手。個人総合優勝も経験し、プロ10年の節目を迎えた去年は真剣に引退を考えました。そんなとき声を掛けたのが、ヴィクトワール広島の中山卓士監督。熱烈にチームに誘われ、「それだけ期待されているのなら辞めるのはもったいない」と思い、移籍に至りました。

そんな小野寺選手は、尾崎豊と浜田省吾の大ファンです。広島はハマショーゆかりの地。栃木から車で引っ越してくる際も、ずっと曲を聴いていました。この日のリクエスト曲はもちろん浜田省吾。「風を感じて」でした。
 

木村)広島に引っ越しておよそ2か月ですが、街の印象は?
小野寺)ずっと北関東で暮らしてきたので、そもそも西日本での生活が初めて。広島はカープ色が強い!他にもプロスポーツが多くて、街中がラッピングであふれているにぎやかな街だと感じています。
諸葛)練習環境としてはどう?
小野寺)広島市内は都会がゆえ、正直自転車選手にとっては練習しにくい環境ですね。でも、私は東区に住んでいますが、芸備線に沿って三次の方に行く道などは走りやすいコースだと感じています。
 

そう語る小野寺選手。去年、宇都宮の選手として、広島のレースで好成績を残しています。
小野寺)去年、三原市の佐木島で行われたロードレースに出場しました。日本で初めての「離島開催のロードレース」だったんです。国内レースは山がちのコースが多くてスピードが出にくいんですが、佐木島は意外にも平坦が多い「流れる」コースで、ハイスピードの展開になりました。走っていて楽しかったですね。

小野寺選手は、優勝した選手とタイム差なしの3位でした。このとき優勝したのは、ヴィクトワール広島のレオネル・キンテロ選手。しれつなレースを展開した2人はチームメイトになりました。ことしは7月27日に三原市佐木島で、28日に広島市でレースが予定されています。


木村)ロードレースに馴染みがない人が楽しむポイントはある?
小野寺)難しいルールはさておき、例えば自転車そのものを見てみてはどうでしょう。チームや選手によって違うブランドの自転車やアイテムを使っています。乗り物や機械が好きな人は面白いと思います。それから観客と選手の距離が非常に近いのも魅力です。ハイスピードで自転車が駆け抜け、風を切る音。選手のにおいや雰囲気を体感するのも楽しいと思います。
 

 

小野寺選手の自転車 フレームはスイスのブランド

レッドからオレンジ、またすぐにレッド?

出演の前々日、国内トップリーグの今シーズンが開幕。小野寺選手は、前々日の開幕レースで2位、前日のレースで5位につけ、順位によって得られる点数で個人ランキングのトップに立ちました。その結果、トップ選手に与えられるルビーレッドの「プロリーダージャージ」を獲得したのです。


小野寺)期待されてチームに呼んでもらったので、結果を残したいという思いがありました。一方で、一緒に走ったことのないチームメイトとの初戦で、難しさもあると思っていました。2日間プレッシャーを感じていましたが、結果が出たことで安心しました。優勝できず悔しい思いはありますが、ほっとしましたね。


実は、去年まで所属した宇都宮のチームジャージはレッド。広島に移籍してオレンジのジャージに袖を通したのもつかの間。トップに立ったことで、次のリーグ戦はレッドのジャージで走ることになりました。開催地は栃木県。去年まで所属したチームがある、小野寺選手ゆかりの地です。広島のオレンジジャージで活躍する小野寺選手も見たいですが、トップを維持してレッドのジャージ姿も見続けたい!
 

©Itaru Mitsui 
2位につけた鹿屋・肝付ロードレース 出場した7人の選手で協力して走る

自転車の上でなんでもできます!

リスナー)「食生活はタンパク質中心?納豆は2パックくらい食べるの?」
小野寺)「シーズン中は脂身の多いものは避けています。エネルギーになる炭水化物が重要なので、毎食欠かさず摂取していますが、厳しい食事制限はしていません。納豆は大好きなので、2パックと言わず、毎食の勢いで食べてますよ!」


エネルギー消費が激しいロードレース。開幕レースは、130キロをおよそ3時間かけて走りました。レース中は手軽にエネルギーが補給できるゼリーなどを仕込んで摂取していると言いますが…


小野寺)「他にも、中心を繰り抜いてジャムを詰めたパンなども、エネルギーを効率よく取れるので食べることが多いです。もちろん自転車に乗りながらです。試合しながら食事をするのは自転車選手くらいじゃないですかね。自転車選手は、自転車に乗りながら食事も着替えも、何ならトイレだってできますよ(笑)。」
 

広島に「オノデライダー」あり!

ゴール時の「オノデライダーポーズ」と呼ばれる独特なポーズで人気を博してきた小野寺選手。仮面ライダーのポーズに始まり、アニメや映画からヒントを得た数多くのポーズを披露してきました。


小野寺)優勝したときしか披露しない、というルールを自分に課しています。いざ勝った時に披露できないともったいないので、ストックはたくさん用意しています。自転車に乗りながら、上半身だけで表現しないといけないので、人目につかない山奥でこっそり練習しているんです(笑)。広島に「オノデライダー」あり!と言われるように、まずはこのオレンジジャージで1勝を上げたいです。

小野寺選手、そしてヴィクトワール広島の今シーズンから目が離せない!

 

ページトップに戻る