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ソフトバンク3選手からあなたへ 災害から命を守るメッセージ

和田投手 板東投手 今宮選手 それぞれの経験からのメッセージ
  • 2023年08月31日

和田投手 板東投手 今宮選手が、伝えたいこと

プロ野球のペナントレース後半の大事な試合が続く8月。取材班は、PayPayドームで3選手が現れるのを待ちました。負けられない試合が続く中、最初に姿を見せたのは和田毅投手です。
この日、行われたのはNHK、福岡市、それにソフトバンクホークスがコラボして呼びかける防災メッセージのための撮影です。和田投手は、ポーズや表情のリクエストに真剣に、穏やかに応じてくれました。マウンド上とは違う緊張感の中、次のようなメッセージを伝えました。

和田投手の直筆メッセージ

「最新の情報にアクセスできる方法を確認しよう」
ことし42歳。「松坂世代」最後の現役投手といわれ、アメリカの球団も経験した和田投手は、変化する環境の中で常に自分をアップデートし、今シーズンも先発としてマウンドに立ち勝利を重ねています。
撮影の終わり、私たちのクルーに大きな声で丁寧に挨拶をしてくれました。わずかな時間でも、誠実さと野球にかけるひたむきな姿勢を感じることができました。

メッセージ発信のポーズをとる和田投手

2人目は板東湧梧投手です。

板東投手 逃げろ!と叫ぶようにポーズ

「僕のピッチングの信条は、ピンチの時も絶対に逃げないこと。でも、災害の時には危険が迫る前に声を掛け合って避難しよう」。板東選手のメッセージです。自分のピッチングスタイルと災害の避難の際の大切な考え方をうまく表現してくれました。撮影では、スタッフから「逃げろ!と避難を呼びかけるような臨場感がある表情をして下さい」と難しい注文が入り、何度かやり直しもお願いしました。板東投手は、リクエストに素直に応じるだけでなく、場を和ませてくれました。試合中の勇ましさとは違った新たな魅力を感じました。

板東投手の直筆メッセージ

PayPayドームで観戦中に緊急事態。その時、あなたは。

ところで、災害はいつ、どこで遭遇するか予想がつきません。例えば、ホークスの本拠地、PayPayドームで野球観戦をしている真っ最中に災害などの緊急事態が発生した場合、安全を守れるのでしょうか。
今回は、ソフトバンクホークスの球団や球場のスタッフにも災害への備えについて取材しました。
ドームでの試合やイベントの開催中に災害が発生したら、誰もが分かるように巨大なホークスビジョンに発生を知らせるメッセージが表示されます。今回、特別に再現してもらうと写真のように「Jアラートが配信されました。状況を確認しますので、その場で待機してください」と表示されました。

災害時に表示されるメッセージ(再現)
避難を誘導するメッセージ

球団は年に3回、防災訓練を行っています。観客を安全なルートへ誘導し、避難させる手順を確認しているほか、帰宅困難な人への対策として備蓄品を用意しているということです。見せてもらうと非常食や水、簡易トイレ、毛布、懐中電灯、シートなどがそろえられていました。選手やファンの安全を支えるための日頃からの備えがあることに安心し、万が一、災害が起きた場合、私たち観客も必要以上に不安にならずに冷静に対応しなければならないと気づかされました。

帰宅困難者のための備蓄品

今宮健太選手「災害は、他人事じゃない」

今宮選手とメッセージ

ソフトバンクホークス選手会の会長2年目として、守備の要のひとりとして、存在感が際立つ今宮健太選手は、先輩たちから引き継いで続けているある活動について話してくれました。それは、令和2年7月に起きた豪雨で大きな被害を受けた熊本県人吉市の小学生をPayPayドームでの観戦に招待する活動です。

この活動は先輩たちが始めたもので、第一に先輩たちの活動を引き継ぎたい思いがあります。
被災された方はさまざまな思いを持っている。その中で、1つの楽しい思い出を作ってもらいたい。小学生たちは笑顔で観戦に来てくれます。その笑顔に答える姿を見せることで、これからも頑張って欲しい(今宮選手)

人吉市の子どもたちと今宮選手、周東選手も

その今宮選手のメッセージには、日頃の練習の積み重ねと準備に支えられた華麗で堅実なプレーに通じるものがありました。

今宮選手の直筆メッセージ
「準備を始めよう!」

始めよう!災害への備え 福岡市の呼びかけは

今回、ソフトバンクホークスと共に、コラボさせてもらった福岡市。市は9月1日~7日の一週間を「福岡市備蓄促進ウィーク」と定め、市民へ備蓄を呼びかけます。地域防災課によると取り組みは熊本地震をきっかけにはじまりました。アンケート調査で、熊本地震の翌年の平成29年度は備蓄をしている福岡市の市民は32%でしたが、令和2年度には44%になり、防災意識は次第に高まっているということです。

福岡市も避難所のために物資を備蓄していますが、災害の規模が大きいと足りない場合があり、国の支援物資が届くと想定される災害発生から3日間までは、自助的な備蓄が必要だと言います。少なくとも3日分の食料や水、生活必需品を備蓄するよう市は呼びかけています。

3選手の等身大パネルが登場(お知らせ)

選手防災メッセージパネルは、以下の期間・場所で設置されます。
①8月31日(木曜日) 福岡PayPayドーム ドーム内コンコース・ゲート7付近
 ②9月1日(金)~7日(木) 福岡市役所本庁舎1階ロビー防災啓発ブース
 ③9月8日(金曜日)~ 30日(土曜日)NHK福岡放送局ロビー。

  • NHK福岡放送局 視聴者リレーションセンター

    高橋百合恵

    ホークスファン歴8年 
    家族と試合もよく見に行きます

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