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薬師岳の守り人をたずねて

執筆者のアイコン画像池田航(ディレクター)
2022年10月28日 (金)

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今年で10周年を迎える、中部ネイチャーシリーズ。第2回の舞台は富山県の名峰、薬師岳。北アルプスの中でもひときわ大きな山容が特徴の山です。山麓にかつてあった有峰村では、薬師岳の多彩な表情を「岳は日に五たび色がかわる」と称して信仰してきたといいます。薬師岳の多彩な表情とはどのようなものなのか?薬師岳を半世紀以上にわたり見守ってきた山小屋の名物主人、五十嶋博文さんの案内のもと、俳優の小林綾子さんが旅します。

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 山好きディレクターの編集後記

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富山市街地から見える薬師岳が一気に雪化粧した10月中旬のとある日。閉山式を終え、薬師岳から下りてきた五十嶋さんのもとを訪れました。「今年も無事に夏山シーズンを終えることができた」と穏やかな表情で語る五十嶋さん。

実は番組撮影後のことし9月、五十嶋さんには重要な仕事がありました。それは老朽化が進んでいた薬師岳山頂の祠の再建に向けた、解体工事です。

221028_02.jpg薬師岳の山頂で景色を眺める五十嶋さん(左)と小林さん(右)。奥に見える祠がことし9月に解体された。

 

解体に必要な資金はクラウドファンディングで募ったという五十嶋さん。祠の跡地は来年、新しい祠を建てるまで間、更地になっています。

半世紀以上にわたり薬師岳を見守ってきた五十嶋さんは、新しくできる祠とともに、薬師岳がこれからも多くの人々に愛され続ける山であってほしいと願っています。

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そして最後に「来年も山に上がりたいと思っている。まわりの人は『もうそろそろやめたら』って止めんだけど」と優しく微笑んで話してくれました。

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帰り道、薬師岳山麓にある有峰湖に立ち寄ると、紅葉がちょうど見ごろに。番組を見て気になった方、週末のドライブにいかがでしょうか?運が良ければ、白い薬師岳・中腹の紅葉・青の湖という見事な三段紅葉を見ることができるかもしれません。

【番組サイト】中部ネイチャーシリーズ

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