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自転車盗難どう防ぐ ちょい乗り盗 バッテリー なぜ集合住宅の駐輪場が

  • 2024年3月15日

東京都内全体の自転車の盗難件数は、警視庁の統計によりますと去年は2万7174件で、おととしと比べて5500件あまり増えています。防犯対策の専門家は、鍵がかかっていない自転車を盗んで少しの距離で乗り捨てる「ちょい乗り盗」が増えているのではないかと指摘した上で対策の徹底を呼びかけています。被害をどう防ぐか、ハード・ソフト両面の対策についてまとめました。

盗難都内最多 江戸川区は集合住宅敷地内にカメラ

警視庁の統計によりますと、2023年1年間の東京・江戸川区の自転車の盗難の認知件数は、1771件に上り、都内の区市町村で最も多くなりました。

区は自転車が盗難される場所として多かった集合住宅の敷地内に防犯カメラを設置して効果を検証する取り組みを始めました。3月中に特に盗難件数が多かった集合住宅7か所であわせて80台のカメラを無償で貸し出す形で設置するということです。

江戸川区地域防災課 山田康友課長
「区内の自転車の盗難は半数近くが集合住宅の敷地内で起きています。鍵かけの呼びかけなどソフト対策とともにハードの対策も強化することで犯罪を防止していきたい」

なぜ集合住宅の駐輪場で盗難が

防犯アドバイザーの京師美佳さんは、江戸川区が防犯カメラを設置し、対策を強化することにした集合住宅の駐輪場について、▼死角になる場所が多い上、▼入り口に鍵がないところは外部からも入りやすく、さらに、▼近所づきあいが少ないと、見知らぬ人がいてもさほど気にならないなどとして特に注意が必要だとしています。

対策はやはり施錠 ツーロックも

その上で、まずは基本的な対策として、▼鍵を2つかける「ツーロック」や、▼買い物など少しの時間でも自転車から離れる時は必ず鍵をかけることなど個人でできることを徹底するよう呼びかけています。

バッテリーなど部品にも施錠 可能ならば室内へ

また、最近は販売目的とみられる電動アシスト自転車のバッテリーを狙った被害もあるため、▼バッテリーの鍵も忘れずにかけること、▼自宅などに戻った際は、できればバッテリーを自転車から外して室内に持ち込むといった対策を挙げています。

このほか、高価な自転車は、サドルなど一部の部品のみが被害の対象になることもあるとして、部品に個別に鍵をかけられるようにすることも有効な対策だとしています。

防犯登録やアプリで追跡

それでも鍵を壊されるなどして盗まれてしまう場合の対策としては、▼防犯登録をしておくこと、▼自転車に専用の機器を取り付け、スマートフォンで場所を確認できるアプリを導入することなどで、すぐに見つけられる場合もあるということです。

防犯アドバイザー 京師美佳さん
「自転車は気軽に利用でき、駐輪も簡単で、人気の移動手段のため、盗難被害がすぐに減ることは考えにくく、むしろさらに増えていく可能性もある。まずは個人ができる対策をしっかりと進める必要がある」

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