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東京 小笠原諸島 硫黄島沖で噴火 新たな島出現 今後どうなる?

  • 2023年11月6日

東京から南に1200キロあまり離れた小笠原諸島の硫黄島。

その島の沖合で10月、噴火が発生し、大量の岩石が積もって新たな島が形成されているのが東京大学地震研究所の観測で分かりました。

専門家は海水が高温のマグマに直接触れる「『マグマ水蒸気爆発』が起きていて、噴火が続く限り、島は拡大する可能性がある」と指摘しています。

硫黄島の沖合で“黒い噴煙が”

東京大学地震研究所の前野深准教授が10月30日に硫黄島を上空から航空機で観測したところ、島から南に1キロほどの沖合で数分おきに岩石を含んだ黒い噴煙が高さ50メートル以上にわたって上がっているのを確認しました。

勢いよく吹き出した岩石は大きいものでは数メートルほどあり、海水に高温のマグマが直接触れることで起きる「マグマ水蒸気爆発」が起きているとみられるということです。

また、噴煙のすぐ北側には黒っぽい色をした、直径100メートルほどの丸い形をした新たな島が形成されているのも確認されました。

噴火で噴き出した岩石が積もってできたか?

前野准教授によりますと、表面はごつごつした岩で覆われていて、噴火で噴き出した岩石が積もってできたとみられるということです。

新たな島に火口は確認されませんでしたが、周辺には軽石が浮いていたり、海水が変色したりしていることからこの場所からマグマを噴出していると考えられ、前野准教授は少なくとも2か所で噴火が起きていると見られるとしています。

専門家“噴火が続く限り島はさらに大きくなる”

前野准教授は、次のように指摘しています。

前野准教授
「この場所では過去にも噴火が起きているが、マグマが関与して島を形成するほど噴火活動が活発になったのは久しぶりだ。今月に入っても島が拡大しているという情報もある。噴火が続く限り島はさらに大きくなる可能性がある」

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