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値上げ2023年11月 野菜価格の見通しは? 食品は去年1月以降最少の品目数に

  • 2023年11月1日

消費者の節約志向の高まるなか、食品などの11月の価格の動きです。11月に値上げされる食品の数は130品目あまりと、相次ぐ値上げが始まった2022年1月以降で最も少なくなっています。この先の値上げの動向についてや、農林水産省が公表した野菜の価格の見通しなどをまとめました。

11月の食品値上げ 去年1月以降で最少

帝国データバンクの調査によりますと、11月、値上げされる食品は131品目と、去年の同じ月の1割以下にとどまりました。
1か月の品目数としては、相次ぐ値上げが始まった去年(2022年)1月以降で最も少なくなっています。

「加工食品」や「菓子」などすべての種類で去年の同じ月よりも減少し、バターやパック牛乳などの「乳製品」はゼロとなっています。

節約志向 さらなる値上げ控えるケースも

調査会社は、原材料価格やエネルギーコストの上昇が落ち着きつつあり、企業の間で価格転嫁は進んだものの、消費者の節約志向の高まりを受けて、さらなる値上げを控えるケースも増えているとみています。

そのうえで、物流費や人件費の上昇に対応するための食品の値上げは来年以降(2024年)も断続的に続くと予想しています。

野菜価格 平年より高い 農林水産省

農林水産省は10月31日、東京中央卸売市場に出荷される主な野菜14品目について、10月2日から28日までの卸売価格の実績と、11月の価格の見通しを公表しました。

それによりますと、ねぎは、10月28日時点で平年よりも33%高く、青森県産などの主な産地で高温や干ばつの影響で生育の遅れが見られることから11月も1か月を通して平年より10%を超える高値で推移するとしています。

一方で、だいこんの価格は、10月28日時点で平年より25%高く、11月前半にかけても干ばつの影響で神奈川県産の出荷量が少ないことから、高値で推移する見込みだとしています。

はくさいも10月28日時点で平年より30%高く、11月前半にかけても平年を上回る高値で推移する見通しです。

だいこん はくさい “11月後半には平年並みに”

鍋物に使われる野菜のうち、だいこんとはくさいは、いずれも11月後半には、平年並みの価格に落ち着く見通しだとしています。

農林水産省
「多くの野菜は、気温の低下に加え、秋や冬の産地への切り替わりなどに伴って出荷量が徐々に回復するため、11月後半には価格は平年並みになる見込みだ」

大手スーパー コスト抑制で値下げの動きも

食品の値上げが続き消費者の節約志向も高まる中、大手のスーパーなどでは配送の効率化を進めるなどして一部の商品を値下げする動きも出ています。

このうち、流通大手イオン傘下のスーパーでは、9月から全国のおよそ1万店舗で、プライベートブランドのサラダ油やラーメンなどあわせて31品目を値下げしました。
理由について会社は、原材料価格が安定してきたことに加え、トラックの輸送を効率化し、物流コストを抑えたためとしています。

また、全国およそ60の生協では、11月末まで牛乳やパン、食用油などおよそ150品目の値下げを実施しています。
全国で販売する商品を一括して発注することで、仕入れのコストを抑えているということです。

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