マダニ媒介の感染症SFTSに注意 かまれると感染？症状や対策は？
- 2023年10月18日
マダニが媒介するウイルスによって発熱や下痢などが引き起こされる感染症、SFTS＝「重症熱性血小板減少症候群」を発症した患者数が、全国で122人となり、統計を取り始めてから最も多くなりました。
都道府県別では、西日本が多くなっていますが、神奈川県でも1人となっています。
専門家は、温暖化でマダニの生息域が広がっていることによる影響を指摘し、「山菜採りなどで山の中に行く際は、長袖や長ズボンを着用するなど」注意を呼びかけています。
SFTS 統計開始以来“最多”
SFTS
マダニにかまれることで感染し、発熱や下痢などの症状を引き起こします。特効薬がないこともあり、専門家によりますと、致死率がおよそ10％に上るとされています。
国立感染症研究所によりますと、ことしの患者数は、10月8日の時点で全国で122人となり、統計を取り始めた2013年以降最も多かった去年（2022年）の年間の患者数の118人をすでに上回りました。
都道府県別では、山口県が最も多く13人、次いで宮崎県が12人、大分県が11人などと西日本が多く、神奈川県でも1人となっています。
SFTSに詳しい長崎大学 安田二朗教授
「温暖化の影響で、マダニの生息域が広がっている可能性がある。これまで報告されていなかった地域でも患者が報告されるようになっている。晴れた日はマダニの動きが活発になるため、キャンプや山菜採りなどで山の中に行く際は、長袖や長ズボンを着用するなど注意してほしい」
どうやって防ぐの？
◇マダニの生息場所は？そこに入る場合の対策は？
厚生労働省は、特にマダニの活動が盛んな春から秋にかけてはマダニに刺される危険性が高まるため、マダニが多く生息している草むらなどに入る際は、長袖や長ズボン、足を完全に覆う靴、帽子、手袋を着用し、首にタオルをまくなど肌の露出を少なくするよう呼びかけています。
◇屋外で活動後はチェックを！刺された場合は？
屋外で活動したあとは、入浴してマダニに刺されていないかチェックし、万が一刺された場合は、マダニを無理に引き剥がそうとせず、医療機関で除去や洗浄などの処置することが必要です。
◇体調変化に注意！発熱などあれば…
そして、数週間程度は体調の変化に注意して発熱などの症状があれば医療機関を受診してほしいとしています。
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