「魔女の宅急便」や「小さなおばけ」シリーズなどで知られる児童文学作家、角野栄子さんの文学館「魔法の文学館」が11月3日、東京・江戸川区にオープンします。
それを前に、報道関係者向けの内覧会が行われたので行ってきました。
すると「魔女の宅急便」の街をイメージした世界観が広がっていました。
東京・江戸川区に11月3日にオープンするのは「魔女の宅急便」や「小さなおばけ」シリーズなどで知られる児童文学作家、角野栄子さんの文学館「魔法の文学館」です。
角野さんは、幼少期から20代前半まで江戸川区で暮らした区のゆかりの作家で、区は作品や世界観を広く紹介しようと開館にむけて準備を進めてきて、17日はオープンに先立ち報道関係者向けの内覧会が開かれました。
建物は、建築家の隈研吾さんの設計で、内装は角野さんのテーマカラーという「いちご色」で統一されています。
館内には、角野さんが選んだ国内外の児童書およそ1万冊が取りそろえられていて、このうち、「魔女の宅急便」に登場する街をイメージしたエリアでは、家の形をした本棚に角野さんの作品などが並べられ、屋根のある隠れ家のようなスペースで読書を楽しむことができます。
また、角野さんのアトリエを再現した部屋も設けられ、机の上には「魔女の宅急便」の直筆の原稿やキャラクターを描いたメモが置かれているほか、実際に使っている絵の具や旅先で集めた置き物なども飾られ角野さんの創作の一端に触れることができます。
この日は文学館の館長を務める角野さんも出席してセレモニーが開かれました。
角野さんは次のようにあいさつをしました。
角野栄子さん
「面白い物語を読んでほしいと、選んだ本は1万冊です。この場所で1冊読み終わって帰ってもらえる長さのものを選びました。帰り道には本の内容を想像してもらえるような文学館であってほしい」
文学館の入館は、事前にインターネットでの予約が必要ですが、予約状況に余裕があれば当日に窓口で受付もできるということで、入館料は4歳から中学生までが300円で、一般は700円となっています。
隈研吾さん
「この建物全体が一つの町。いろんな場所が子どもたちの想像力を刺激してくれるんじゃないかなあと思っています」
角野栄子さん
「いまの子どもたちはどこに行くにも、放課後に何をするにも、用意されていると感じます」
「ここでは『自分で見つけること』を大切にしてほしいです。自由に選んで、読んで、寝そべってもいいし、退屈したら絵を描いてもいいです。読書という感じではなくても楽しんでほしいと思っています」