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埼玉・日高市出身の小山直城 大迫傑や川内優輝ら抑えてMGC優勝 パリ五輪内定

  • 2023年10月17日

パリオリンピックのマラソンの代表選考レース、MGC=マラソングランドチャンピオンシップが15日、都内で行われ、男子は埼玉県日高市出身の小山直城選手が優勝し、オリンピックの代表に内定しました。

小山選手は、パリオリンピックに向けては「目標のひとつだったので達成できてうれしく思う。ひとつでもいい順位を取れるように頑張りたい」と意気込んでいました。

雨の中のレースとなったマラソングランドチャンピオンシップを振り返ると共に、小山選手とはどんな選手なのか、まとめました。

優勝から一夜明けて 小山直城選手は?

 パリ五輪の代表に内定した小山直城選手(左)と赤崎暁選手(右)

パリオリンピックのマラソンの代表に内定した男女あわせて4人の選手が代表選考レースから一夜明けた16日、来年の大会本番に向けて決意を述べました。

15日行われたパリオリンピックのマラソンの代表選考レース、MGC=マラソングランドチャンピオンシップで上位2人に入り代表に内定した男女あわせて4人の選手は16日、都内で取材に応じました。

男子のレースで優勝した埼玉県日高市出身の小山直城選手は、さらなるレベルアップを誓いました。

優勝した小山直城 選手
「多くの人から祝福のコメントをもらって、だんだんと実感してきました。自分は自己ベストが2時間7分40秒と世界と比べて相当、差があるので、少しでも差を縮められるように、今後のマラソンで更新していきしたい」

選考レース 小山選手 “39キロすぎにトップに”

パリオリンピックのマラソンの代表選考レースMGC=マラソングランドチャンピオンシップ。
男子のレースは61人の選手が出場し、15日午前8時にスタートしました。
天候は雨で、スタート前の午前7時45分時点の気温は、14.5度でした。

先頭で国立競技場を出た36歳の川内優輝選手は、5キロ付近もトップで通過しました。

7キロを前に日本記録保持者の鈴木健吾選手が2位の集団から遅れました。

12キロを前にして日本記録保持者の鈴木選手がレースを辞めてコースから外れました。

15キロを前に日本歴代4位のタイムを持つ其田健也選手がレースを辞めました。

25キロは川内選手が、引き続き先頭で通過しました。2位の集団との差は40秒ほどになっています。
2位の集団の規模はほとんど変わらず東京オリンピック6位入賞の大迫傑選手など依然として40人あまりの選手がいます。

35キロすぎ、ここまで先頭に立っていた川内選手が2位の集団に追いつかれました。
先頭集団は、川内選手を含める7人となり、堀尾謙介選手がトップに立ちました。
このほかに、東京オリンピック6位入賞の大迫選手なども入っています。

39キロすぎ、先頭集団の小山直城選手が抜け出してトップに立ちました。
2位集団は赤崎暁選手と大迫選手、それに川内選手の3人になりました。

40キロすぎでトップが小山選手、2位が赤崎選手、3位が川内選手、4位が大迫選手となっています。

レースはこのまま小山選手がトップを守り2時間8分57秒のタイムで優勝し、2位には赤崎選手が2時間9分6秒で入りともにパリオリンピックの代表に内定しました。

3位には2時間9分11秒で大迫選手が入り4位は川内選手で2時間9分18秒でした。

今後、対象となるレースで設定記録より速いタイムを出す選手がいない場合、3位の大迫選手が代表に内定することになります。

一方、日本記録保持者の鈴木選手と日本歴代4位のタイムを持つ其田選手は途中棄権しました。

小山選手 “ひとつでもいい順位を取れるように頑張りたい”

男子で優勝し、パリオリンピックの代表に内定した小山直城選手は、次のようにレースを振り返りました。

小山直城 選手
「力勝負だと負けてしまうので集団の力を利用しようと思っていた。運もあったがしっかり勝てたことがよかった」

そして、パリオリンピックに向けては、次のように意気込んでいました。

「目標のひとつだったので達成できてうれしく思う。ひとつでもいい順位を取れるように頑張りたい」 

赤崎選手 パリ五輪“8位入賞を目指して頑張りたい”

2位に入った赤崎暁選手は「今まで以上に練習ができていたので自信を持って挑むことができた。後ろは気にせず前だけを見て走った。30キロ付近でここからが本当のレースだとしっかり気持ちを切り替えられた。ラストスパートの練習をしっかりやってきて、うまくレースではまってくれた。陸上人生最大の目標が日本代表になることで、こんなに早く代表になれるとは思わずうれしい」と振り返りました。

パリオリンピックに向けては「しっかり練習し、8位入賞を目指して頑張りたい」と意気込んでいました。

大迫選手 “最低限の結果は出せた”

3位に入った大迫傑選手は「難しいレースだったが、自分自身の心と体の強さを最低限はあらわすことができた。37キロくらいからは勝負どころとわかっていたが、なかなか対応できなかった。前回よりも落ち着いてレースを進められたので、1つ新しい自分のマラソンの形が見えたと思う」と振り返りました。

その上で今後については「パリオリンピックの内定はできなかったが、最低限の結果は出せた。しっかり休養を取って今後のレースをどうするかは心と体、コーチと相談しながら考えたい」と話していました。

川内選手 “自分の力を出し切ったので悔いはない”

スタート直後から先頭に立って引っ張り、4位となった川内優輝選手は「何人かついて来るかと思っていたら誰も来なかったので『じゃあ行くか』と思った。15キロまで、ハーフまで頑張ろうと走っているうちに35キロまでトップだった」と振り返りました。

その上で「自分の力を出し切ったので悔いはない。結果的にオリンピックには届かなかったが、やりきりました」とすがすがしい表情で話していました。

小山直城 選手とは

小山直城選手は埼玉県日高市出身の27歳。オリンピックの代表に内定したのは初めてです。

高校時代には、都道府県対抗の全国男子駅伝で4区の区間賞を獲得し、東京農業大時代にはチームとしての箱根駅伝への出場はなりませんでしたが、2年生のときには関東学生連合の選手として4区を走りました。

その後、実業団に入ってからも順調に成長を続け、全日本実業団駅伝ではことし、チームの連覇にも貢献しました。また、去年の東京マラソンでは初めてのマラソンながら2時間8分台をマークし、ことし7月にオーストラリアで行われた大会では2時間7分40秒の自己ベストをマークして優勝しました。

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