【更新】サッカーJ2 町田ゼルビア 黒田剛監督のもと初のJ1昇格
- 2023年10月22日
東京・町田市がホームタウンのサッカーJ2町田ゼルビア。青森山田高校を率いて全国高校サッカー選手権で3回の優勝を果たした黒田剛監督のもと、22日の試合でロアッソ熊本に勝ち、悲願の、初のJ1昇格を決めました！
チームを支え続けた人の思い 記事にまとめています。
黒田 剛監督とは
町田ゼルビアをJ1初昇格に導いた黒田剛監督は札幌市出身の53歳。大阪体育大を卒業後、ホテル勤務などを経て1994年に青森山田高校のコーチとなり、よくとしに監督に就任しました。
青森山田高校では28年間にわたって指揮をとり、全国屈指の強豪校に育て上げて全国高校サッカー選手権で3回の優勝を果たしました。
育成手腕に定評があり、元日本代表の柴崎岳選手や来年のパリオリンピックを目指す22歳以下の日本代表でFC東京の松木玖生選手など、40人以上のJリーガーを育てました。
そして、今シーズン前に町田ゼルビアから監督のオファーを受けると「プレッシャーや期待を受けながら、人生最後のチャレンジをしたい」と初めてプロチームのかじ取りに身を投じました。
22日の試合終了直後 黒田剛監督（中央）
試合を終えて
「この1年間、誰1人脱落することなくチームの勝利のために誠実に向き合ってくれた。
本当にチームのために尽力してくれた仲間たちが、きょうも仲間のために走りに走って町田の歴史を変えてくれたことに感謝の思いでいっぱいだ。（この1年）常に不安と背中あわせで毎晩眠れない日々が続いたが、高校の指導者としての28年間があったからこそことし1年のチャレンジができたと思う。青森山田の関係者も含めてすべての人に感謝したい」
【後半】試合終了【3－0】主将「多くの人の力で。次はJ2優勝」
キャプテン 奥山政幸選手
「うれしい気持ちとホッとした気持ちが強い。自分たちが勝ち得たものは、これまでゼルビアを
支え続けてくれた多くの人の力によってなしえたものだ。悲願をやっとつかむことができて本当にうれしい。目標の1つは達成したがシーズン当初に掲げたJ2優勝という目標は残っている。次の試合、ホームで決めて皆さんと喜びを分かち合いたい」。
2点目を決めた 高橋大悟選手
「シーズン中に悔しい思いをした選手がどんなときも腐らず一生懸命やってきたのがきょうの僕のゴールにつながった。試合に出ている選手だけじゃなくて、悔しい思いをしながらやってきた仲間のためにも戦った。勝てて良かった。（自身のゴールは）いつもは格好つけて打つところだったが、きょうは気持ちを込めて思い切って打った。試合に出ていないたくさんの選手の思いが乗ったゴールだと思う」。
町田ゼルビアの地元、町田市鶴間の商業施設で行われたパブリックビューイング会場は、試合終了の瞬間、総立ちになり、中には涙を流す人もいて、サポーターどうしが喜びを分かち合ってました。
6年前から応援しているという30代男性
「過去にはライセンスの問題で昇格できないなど紆余曲折もあったので、めちゃくちゃうれしいです!」
20年来のファンという50代女性
「まさかここまで来るとは思っていなかったので、すごくうれしくて涙が出そうです」
そのまま逃げ切りロアッソ熊本に勝利。初のJ1昇格を決めました！
16分 下田のシュートでさらにリードを広げる！ 3－0
7分 高橋のシュートで追加点！ 2－0
【前半】試合経過【1－0】
先制点を決めた宇野
そのまま町田１－０でリードのまま前半を終える。
44分 宇野のミドルシュートで先制
開始早々、相手ゴール前でセットプレーのチャンスも先制ならず。
午後1時過ぎキックオフ！
町田市のパブリックビューイングの会場には大勢のファンが詰めかけ、チャンスを作ったりボールを奪ったりするたびに歓声が上がっていました！写真は先制した瞬間です！
町田 きょうのスタメンは？
GK 42 福井 光輝
DF 43 鈴木 準弥
DF 14 チャン ミンギュ
DF 34 藤原 優大
DF 6 太田 宏介
MF 39 バスケス バイロン
MF 16 宇野 禅斗
MF 18 下田 北斗
MF 10 髙橋 大悟
FW 7 荒木 駿太
FW 9 沼田 駿也
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GK 23 ポープ ウィリアム
DF 22 翁長 聖
DF 2 奥山 政幸
MF 41 安井 拓也
MF 19 稲葉 修土
FW 27 平河 悠
FW 15 ミッチェル デューク
町田市内の商業施設では
町田市鶴間にある東急田園都市線の駅直結の商業施設では、パブリックビューイングが開かれ、J1昇格の瞬間を味わおうと、午前中から大勢のファンなどが集まっています！
J1昇格の条件は
22日午後1時からアウェーの熊本で行われる予定の、ロアッソ熊本との試合に勝てば2位以上が確定し、
1989年のクラブ創立以来、初めてのJ1昇格が決まります。
○勝利の場合
ほかのチームの結果にかかわらず2位以上が確定し、J1への昇格が決まります。
△引き分けの場合
東京ヴェルディとジュビロ磐田がいずれも引き分け以下で2位以上が確定し、J1昇格が決まります。
●負けの場合
東京ヴェルディとジュビロ磐田がいずれも負ければ2位以上が確定し、J1昇格が決まります
３チーム 22日の試合予定
・ロアッソ熊本vs.町田ゼルビア 午後1時（熊本）
・東京ヴェルディvs.ジェフ千葉 午後2時（東京）
・徳島ヴォルティスvs.ジュビロ磐田 午後2時（徳島・鳴門）
町田ゼルビアとは
町田ゼルビアは1977年、地域の小学生の選抜チーム「FC町田」をスタートとし、1989年にトップチームが作られました。1998年にはクラブ名が「町田ゼルビア」となり、2012年にクラブとして初めて
J２でプレーしましたが、その後はJFLやJ3を経験するなど成績は安定しませんでした。
2013年JFL時代 町田ゼルビア（左）vs．福島ユナイテッド（右）
2018年J2で初めて優勝争いをして最終的に過去最高の4位につけましたが、スタジアムの収容人数や
練習施設がJ1の基準を満たさず、J1参入トーナメントに参加できませんでした。
ただ、この年に経営権を取得した大手IT企業の「サイバーエージェント」が施設整備などを進め、2019年9月に念願のJ1ライセンスが交付されました。
今シーズンの軌跡
今シーズンは青森山田高校を率いて全国高校サッカー選手権で3回の優勝を果たした黒田剛監督が今シーズンから指揮を執っています。ボールを持った相手に対して前線からプレッシャーをかける「ハイプレス」を浸透させました。昨シーズン、Ｊ2で15位に終わったチームは特に守備面の強化に取り組み、開幕から7試合負けなしと快進撃を見せました。
ことし7月、昨シーズンのJ1王者、横浜F・マリノスと対戦した天皇杯3回戦では、立ち上がりに相手のミスを逃さず前線でボールを奪って先制点をマークするなど、持ち味を発揮して得点を重ね、4対1で快勝しました。
シーズン中もJリーグで実績のある外国人選手を獲得するなど補強を行い、4月16日に首位となって以降、1度もその座を明け渡さずにJ1昇格を決めました。
今シーズンの成績(22日の試合を終えて）
勝ち点78 23勝9分７敗
得点73 失点34 得失点39
仙台 0△0 群馬 2○0 金沢 2○1
水戸 3○0 山形 3○0 いわき 1○0
藤枝 1○0 秋田 0●1 磐田 1△1
大分 3○1 甲府 0●1 熊本 2○1
大宮 1○0 岡山 1△1 東京Ｖ 1○0
山口 2○0 清水 2○1 徳島 1●2
千葉 2○0 長崎 4○1 栃木 1△1
水戸 1△1 大宮 3○2 大分 3○0
東京Ｖ 2△2 千葉 1●3 徳島 2○1
岡山 3○1 磐田 2○1 清水 2●3
山形 5○0 群馬 0△0 栃木 0●1
藤枝 0△0 長崎 6○0 いわき 2●3
甲府 3△3 秋田 2○1 熊本 3○0
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