【出演者】
室伏:室伏利久さん(帝京大学 客員教授)
聞き手:星川幸 キャスター
めまい危険度チェック
――めまいというと、ぐるぐる、ふわふわ、クラっとするタイプがそれぞれあるんでしたよね。
室伏: | はい、そうです。私たちの体には、体のバランスを保つための仕組みがあります。その機能に異常が起こり、バランスが崩れると、めまいが起こります。主に、ぐるぐる、ふわふわ、あるいはクラっとするタイプのめまいです。 このバランス機能をつかさどっているのが、主に、耳と脳です。めまいの原因となる病気の多くは耳の病気で、次いで多いのが脳の病気です。 |
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――どんなめまいが危険なんですか。
室伏: | 最も注意しなければいけないのは、脳の病気で起こるめまいです。めまいの原因としてはまれですが、命に関わることがあります。 めまいに加えて、次のような症状があるときには、脳の病気の可能性があります。 |
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――どんな症状があるのか、教えてください。
室伏: | 「めまい危険度チェック」です。5つあります。 めまいに加えて、 ✓ 手足や顔のしびれ・まひがある ✓ ろれつが回らない、声がかすれる ✓ ものが二重に見える ✓ 激しい頭痛 ✓ 立てない・歩けない これらのうち、1つでも当てはまるときには「脳梗塞」や「脳出血」など、脳の病気の可能性がありますので、気をつけてください。 |
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――室伏さん、5つの中で見逃しやすいサインはありますか。
室伏: | この5つの中で言えば、「立てない・歩けない」というのは重要なサインなんですけれども、見落とされやすいことがありますので、気をつけたほうがいいと思います。 |
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――そういった患者さんもいらっしゃいますか。
室伏: | そうですね。そういう患者さんで実際に入院していただいて、あとで脳梗塞が見つかる、というようなことも経験しました。 |
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――もし、脳の病気が疑われる場合はどうしたらいいでしょうか。
室伏: | 脳卒中の症状は、突然に起こることが多いです。めまいと一緒に、先ほど申し上げたような症状があれば脳の病気の可能性がありますので、迷わずに救急車を呼んでください。治療が遅れると、命を失ったり、大きな障害を残したりすることもあります。症状がいったん治まっても、大きな病気への変化の前触れであることがありますので、必ずその日のうちに病院を受診してください。脳の病気は「脳神経外科」あるいは「脳神経内科」が専門です。 |
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脳の病気が疑われるめまいは
――脳の病気によるめまいは、どんなめまいなんですか。
室伏: | 脳の病気によるめまいは、ぐるぐる回転するめまい、ふわふわする「浮動性」のめまい、いずれもあります。めまいの症状の現れ方は、患者さんによってさまざまです。「体がぐるぐる回っている」「自分の周りが回っている」「雲の上を歩くようにふわふわする」などおっしゃることもあります。 |
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――一方で、様子を見ていいめまい、というのもありますか。
室伏: | 症状がめまいだけで、数分で治まるような場合は、様子を見てもよいです。ただし、めまいを繰り返す場合や、めまいに加えて、耳鳴りや難聴、吐き気、あるいは実際におう吐する、というようなことがある場合には、耳鼻咽喉科、またはめまい外来を設けている病院を受診してください。 |
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――最後に、きょうのポイントをお願いします。
室伏: | 脳の病気で起こるめまいの症状が疑われたら、すぐに救急車を呼びましょう。 |
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【放送】
2023/03/14 マイあさ! 「健康ライフ」 室伏利久さん(帝京大学 客員教授)
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