観光需要喚起なるか
全国旅行支援 10日から再開

2022年10月にスタートし、年末年始は対象から外れていた観光需要の喚起策、「全国旅行支援」は、10日から再開されます。旅行代金の割引率は、これまでの40%から20%に引き下げられます。

観光業界を支援するため去年10月にスタートした「全国旅行支援」は年末年始は観光需要が集中するとして対象から外れ、先月27日の宿泊分までとなっていましたが、10日の宿泊分から再開されます。

旅行代金の割引率は、これまでの40%から20%に引き下げられます。

割引を受けられる金額の上限も引き下げられ、▽宿泊と交通機関での移動がセットになった旅行商品は、1人1泊当たり5000円、▽日帰り旅行や宿泊施設のみの利用は3000円が上限となります。

土産物店などで使えるクーポン券は原則、電子クーポンとし、1人当たり、▽平日は2000円分、▽休日は1000円分を受け取ることができます。

1人1泊当たりの補助額は、最大1万1000円から最大7000円に引き下げられます。

「全国旅行支援」について国土交通省は、国から都道府県に措置した予算がなくなり次第、順次終了していますが、3月までは実施できる見通しだとしています。

国土交通省は、「旅行者には基本的な感染対策を徹底したうえで全国旅行支援を活用してほしい」と呼びかけています。

自治体独自の取り組みも

【岩手】
ことし10月からスタートした「全国旅行支援」は都道府県が国の財源で実施する観光需要の喚起策で、岩手県では「いわて旅応援プロジェクト第3弾」として、宿泊施設の代金を割り引くなどのキャンペーンを実施していました。

国が年明けからの再開にあたり、岩手県は「いわて旅応援プロジェクト第4弾」として割引率を下げたうえで10日から3月末までの期間実施します。具体的には、3回以上のワクチン接種などを条件に▽宿泊施設の代金を1人1泊当たり最大5000円割り引くほか、▽最大2000円分のクーポン券を配布します。クーポン券については、第4弾からはスマートフォンで発行する電子クーポンを原則としますが、スマートフォンを持っていない人などについては紙のクーポンが利用できるということです。

県観光・プロモーション室は「旅行者や宿泊施設は新型コロナ感染対策をしっかり講じたうえで活用していただきたい」としています。

【滋賀】


滋賀県は独自にクーポンを上乗せして、平日の利用なら4000円分を配付することを決めました。
観光施設などで使えるクーポンについて滋賀県では独自に2000円分を上乗せし、平日は4000円分、休日は3000円分を配付することにしています。上乗せの対象となるのは、1泊5000円以上で、宿泊施設のホームページや電話を通じて直接申し込んだ場合に限られるということです。県観光振興局は「1月と2月は観光客の少ない閑散期になるので、独自のクーポンの上乗せなどによって集客につなげていきたい」と話しています。

【大阪】

全国から大阪を訪れる旅行者を対象に、旅行費用の一部を助成するキャンペーンについて、府によりますと、府内の宿泊施設に泊まるツアーを利用した場合などは、1月10日以降は、▽割り引きは、最大5000円、▽クーポンの付与は、最大2000円分になるということです。
ただ、府と市は、全国から訪れる旅行者に府内のさまざまな観光地を楽しんでもらおうと、1月25日から、クーポンの付与を上乗せし、最大5000円分にするということです。
大阪府は、「基本的な感染対策を行った上でキャンペーンを活用し、府内の旅行を楽しんでほしい」としています。

【徳島】

「全国旅行支援」について、徳島県は「みんなで!徳島旅行割」として12月27日の宿泊分まで実施し、年明けは1月10日から再開します。対象の旅行商品は、12月26日以降に予約する1月10日宿泊分からで、1泊あたり▼最大5000円が割り引かれるとともに、▼飲食店などで使える最大2000円分のクーポンが配布されます。
また、県は、対象の旅行商品について1泊あたり最大5000円のキャッシュバックを上乗せしてきましたが、来月10日からは、一律5000円分のクーポンを配布します。これらのクーポンは、スマートフォンに専用のアプリをダウンロードして受け取ることができます。
県観光政策課は「旅行支援を実施したところ、利用状況が好調だった。引き続き、県内の観光需要の拡大に取り組んでいく」としています。