北朝鮮「制裁決議を
引き続き支持」米国防長官

日本を訪れているアメリカのマティス国防長官は小野寺防衛大臣と会談し、8月の米韓合同軍事演習の中止は、北朝鮮の非核化の実現に向けた外交交渉を支えていくための措置だという考えを示す一方、北朝鮮に対する圧力は維持していく考えを示しました。

中国と韓国を訪問したあと日本を訪れているアメリカのマティス国防長官は、29日午前、小野寺防衛大臣と会談しました。

会談後、マティス長官は記者団に対し、米朝首脳会談の結果を受けて8月の米韓合同軍事演習が中止されたことについて「決定は、朝鮮半島の問題の平和的解決に向けて、外交交渉を促進する環境を作り出すためのものだ」と述べ、外交交渉を支えていくための措置だという考えを強調しました。

その一方で、マティス長官は「われわれの目標は、北朝鮮の核・ミサイル開発計画の完全かつ検証可能で不可逆的な放棄だ」と述べるとともに、「アメリカ軍は、同盟国と緊密に連携しながら、国連安全保障理事会の制裁決議を引き続き支持していく」と述べ、北朝鮮に対する圧力を維持していく考えを示しました。

また、マティス長官は、拉致問題について「われわれは拉致問題の重要性を認識している。これは人道的な問題であり、常に協議の中で取り上げていく」と述べ、アメリカとしても重視していく考えを示しました。