小池知事「GoTo東京発着
高齢者など利用自粛を」

「Go Toトラベル」をめぐって、東京都の小池知事は、1日夜、菅総理大臣と会談しました。会談のあと、小池知事は、新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるため東京発着の旅行について65歳以上の高齢者と、基礎疾患のある人に一定期間、自粛を呼びかけることで合意したことを明らかにしました。

「Go Toトラベル」をめぐって、東京都の小池知事は、1日午後6時半ごろ、総理大臣官邸を訪れ、およそ15分間菅総理大臣と会談しました。

会談のあと小池知事は都庁に戻り、記者団に対し新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるため、東京発着の旅行について感染すると重症化するリスクの高い65歳以上の高齢者と、糖尿病など基礎疾患のある人に一定期間、自粛を呼びかけることで合意したことを明らかにしました。

そのうえで小池知事は「菅総理大臣とは『重症者の対策ということで思いは同じだ』として、一致した。一刻も早く新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるため、国と都と連携しながら尽くしていく」と述べました。

また、小池知事は、都内で1日の時点の重症の患者が62人だったことに触れ、「重症者をいかにおさえていくか。重症化しやすい高齢者にどうやって感染しないようにしていただくかにポイントを当てるということだ」と述べました。

このほか、小池知事は、旅行の自粛を呼びかける期間について、都が酒を提供する飲食店などに午後10時までの営業時間の短縮を要請している12月17日までの期間と合わせてほしいと国に要請したことを明らかにし、キャンセル料の負担の在り方も含めて国が詳細を決めるという見方を示しました。

菅首相 東京の要請に理解示す

菅総理大臣は1日夜、小池知事とおよそ20分間会談したあと、記者団に対し「小池知事から『Go Toトラベル』について65歳を超える高齢者や基礎疾患をお持ちの方々の利用の自粛を呼びかけたいという要請があり、私からは東京都の対応として理解できると話した」と述べました。

その上で「国と東京都がしっかりと連携し、感染拡大をなんとしても阻止することで一致した」と述べました。

西村経済再生相「東京都側から事前に説明」

西村経済再生担当大臣は記者会見で、菅総理大臣と東京都の小池知事との会談に関連して、東京都側から事前に説明があったと明らかにした上で、「『Go Toトラベル』の東京都の発着分について、高齢者や基礎疾患を抱える人は感染すると重症となる可能性が高いとして 今月17日まで、利用の停止、あるいは自粛の呼びかけを行い、キャンセル料が発生しないよう対応し、事業者にも配慮を求めるよう要請があると聞いている」と述べました。

その上で、「具体的なやりとりは承知していないが、内容はしっかり受け止めて対応したい。観光庁で要請の細かな内容を含めて検討を進めていくことになる」と述べました。