規模停電の復旧作業で
連携強化 千葉県と東電協定

去年の台風15号による大規模な停電を教訓に、千葉県と東京電力は30日、大規模停電の復旧作業などを連携して進めることを定めた協定を結びました。

去年の台風15号では暴風による飛来物と倒木で、電線や電柱が損傷して最大で93万戸が停電し、千葉県ではエアコンが使えず、熱中症で亡くなる人が相次いだほか、病院や福祉施設の運営、それに住民の生活にも大きな影響が出ました。

当時の対応をめぐっては、東京電力の作業員が送電設備の復旧に向かったものの、県道を塞ぐ倒木の撤去などが追いつかず、現場にたどり着けないケースが相次ぐなど、両者の連携が不十分だったことが指摘されてます。

これを受けて、千葉県と東京電力は災害による停電への対応により連携を強化することを定めた協定を結ぶことになり、30日、千葉県庁で締結式が行われました。

協定には、リエゾンと呼ばれる連絡員を相互に派遣して情報共有をはかったり、停電の復旧作業の現場に向かう道路が倒木で通れない場合に、県と東京電力が連携して撤去を進めることなどが盛り込まれています。

東京電力パワーグリッドの伏見保則千葉総支社長は「協定をきっかけに千葉県との関係強化をはかり、災害時の停電の早期復旧によって、県民が安定した生活を送れるようにしたい」としています。