いわ木村議員が初質疑
避難所に障害者用トイレを

重度の障害がある、れいわ新選組の木村英子参議院議員が参議院国土交通委員会で初めての質疑に臨み、災害時に避難所となる施設に、車いすを使った障害者が利用できるトイレを増やすよう求めました。

夏の参議院選挙で初当選した木村議員は5日、参議院国土交通委員会で初めての質疑に臨み、大型の車いすで着席できるよう改修された自席から、公共施設のバリアフリー化などについて政府に見解をただしました。

木村氏は体調によっては声が出しにくい場合もあることから、質疑では口元まで動かせる持ち運び式の専用のマイクが使われたほか、秘書と介助者が両側について、手元の資料をめくったり代わりに挙手をしたりしてサポートしました。

そして、木村氏が災害時に避難所となる施設に車いすを使った障害者が利用できるトイレを増やすよう求めると、赤羽国土交通大臣は前向きに検討する考えを示しました。

初めての質疑を終えた木村氏は、記者団に対し「障害者の現状を分かりやすく伝えるために悩みながら質問を考えた。私自身、トイレの問題をずっと抱えながら生きてきたので、早急に改善してもらいたい」と述べました。

自民 森山氏「非常にいいこと」

自民党の森山国会対策委員長は、記者会見で「重度の障害のある議員が国会で質問するのは非常にいいことだ。新しいマイクも整備され、いい質疑が行われたと聞いた。国会では国民の選択を受けた者が質問する権利を有するので、大事にしていかなければならない」と述べました。

自民 岸田氏「国会の議論に厚み」

自民党の岸田政務調査会長は、記者会見で「さまざまな立場の人が多様な議論を展開することは、国会の議論に厚みを持たせるという点からも意義がある。バリアフリーの推進は重要で、共生社会の実現のため、一層努力していかなければならない」と述べました。

共産 志位氏「大きな前進」

共産党の志位委員長は、記者会見で「重い障害のある方が国会の一員となり、質疑を行うこと自体が日本の民主主義にとって大きな前進だ。障害者に対する施策を前進していくうえでも大きな契機になる」と述べました。