クチン接種開始後の豚肉
輸出 香港など条件付き容認

ブタの伝染病、豚コレラで感染の拡大を防ぐためワクチンを接種すると豚肉の輸出に影響がでるおそれが懸念されていますが、江藤農林水産大臣は8日香港など主な輸出先との協議の結果、一定の条件を満たせば輸出を継続できるという回答を得たことを明らかにしました。

豚肉の輸出をめぐっては豚コレラのワクチン接種によって輸出できなくなることが懸念されたため、農林水産省は主な輸出先である香港、マカオ、それにカンボジアに2人の副大臣を派遣して協議してきました。

これについて江藤農林水産大臣は8日の閣議のあと記者団に対し、豚コレラのワクチン接種が始まっても、感染が確認されている県からの輸出停止に加えて、予防的にワクチン接種をした都道府県からも輸出しないことなど一定の条件を満たせば、継続して輸出が可能だとの回答を得たことを明らかにしました。

農林水産省によりますと、去年1年間でおよそ2200トン、10億円余りの豚肉が輸出されていて、このうち最も多い香港が全体の7割近くを占め、次いで、マカオ、シンガポールカンボジアの順となっています。

江藤農林水産大臣は「まだ協議していないシンガポールについても交渉の日程を調整している。豚肉の輸出を継続できるよう働きかけを続けていく」と述べました。