時国会 各党の反応

先の内閣改造後、初めての国会となる臨時国会が召集され、安倍総理大臣が所信表明演説を行いました。各党の反応です。

自民 二階幹事長「改憲、慎重の上にも慎重に」

自民党の二階幹事長は、記者団に対し、「総理大臣として、大いに責任を持ち、この国の先頭に立ってリードしていくという意気込みを、国民に感じてもらえるような演説だった。党としては大いに満足している」と述べました。

また、憲法改正について、「極めて重要で、国家の存立に関わるような問題なので、慎重の上にも慎重にやっていくのは当然のことだ。その姿勢に変わりはない」と述べました。

公明 山口代表「議論深めていきたい」

公明党の山口代表は、記者団に対し、「第200回の国会のテーマにふさわしい課題が提示されたと受け止めており、これからの論戦に生かして議論を深めていきたい。憲法にまつわるさまざまな課題について、国会は議論する場であると自覚しながら、どう議論できる環境を整え、どういう具体的な議論をするか、衆議院、参議院それぞれで検討すべきだ」と述べました。

立民 長妻代表代行「自画自賛、残念な印象」

立憲民主党の長妻代表代行は、記者団に対し、「都合のいい数字ばかりの羅列で、自画自賛だ。課題をしっかり論じ、いかに打開するかを聞きたかったのに、それがなく残念な印象だ。関西電力の問題についても全く触れず、エネルギーの『エ』の字もなかったが、『事案の解明に切り込んでいく』という決意を聞きたかった」と述べました。

国民 玉木代表「ことばの羅列 熱を感じず」

国民民主党の玉木代表は、記者団に対し、「ことばの羅列のような演説で、全く熱を感じられなかった。総理大臣としての在任期間が憲政史上、最長となる見通しのこの国会で、安倍総理大臣はいったい何を成し遂げたいのか。憲法の議論にはしっかり応じていきたいと思うが、演説で憲法審査会を『調査会』と読み間違えるなど、真剣に議論を進める気があるのか疑わしい」と述べました。

維新 馬場幹事長「国民投票法改正案の採決も」

日本維新の会の馬場幹事長は、記者会見で、「ぜひ、この調子で、憲法審査会を定例日に開いて議論していきたい。たなざらしになっている国民投票法の改正案についても採決し、テレビ広告の規制も一定の方向性を打ち出すべく、議論を進めていくべきだ。憲法審査会の開催に向けて、積極的に協力していきたい」と述べました。

共産 志位委員長「『憲法改定』許されず」

共産党の志位委員長は、記者会見で、「これまでの中でも最低だという印象で、安倍政治の行き着いた果てが無知と退廃だ。安倍総理大臣による『憲法改定』は許されず、憲法審査会を動かすことには反対だ。先の参議院選挙でも『早急な改憲には賛成できない』という国民の審判が下されている」と述べました。

社民 吉川幹事長「問題に向き合っていない」

社民党の吉川幹事長は記者団に対し、「日本が直面する内政や外交の問題について、まともに向き合おうとする姿勢が感じられない。世間を騒がせている関西電力やかんぽ生命など、国民が非常に問題だと感じていることには何一つ触れていない。日本の話をしているのか、それともおとぎの国の話をしているのかという感覚だ」と述べました。

れ新 山本代表「消費税を争点にしたい」

れいわ新選組の山本代表は、記者会見で、「いつまでも野党でいるわけにいかないので、いちばん政権にとってダメージの大きい消費税を争点にしたい。税率の10%への引き上げはまぬけな経済政策であり、政権交代を実現する旗印として5%の引き下げを求めたい。野党各党が何を争点にするかによって、政権交代する意思があるかどうかがはっきりする」と述べました。

N国 立花党首「自公とも連携したい」

NHKから国民を守る党の立花党首は記者会見で、「政権与党の立場では、いいことばかりは言えない。限られた予算の中で行おうとしていることについて、演説を聞いている限りでは納得できることが多かった。小さい政党で何ができるか正直厳しいが、自分たちがやりたい法案を成立させるため、自民党や公明党とも連携したい」と述べました。