国政府 台湾への
個人旅行 一時停止

中国政府が、中国大陸から台湾への個人旅行を一時的に停止したことについて、中国政府は、台湾の民進党政権が大陸への敵意をあおったことが原因だと非難し、「1つの中国」の原則を受け入れない蔡英文総統を強くけん制しました。

中国政府は、これまで中国大陸の都市部の住民を対象に認めてきた台湾への個人旅行を、1日から一時的に停止しています。

これについて、中国政府で台湾問題を担当する国務院台湾事務弁公室の馬暁光報道官は1日、国営メディアを通じてコメントを出し、「民進党当局が、『台湾独立』の動きを推し進め大陸への敵意をあおったことが個人旅行の条件を著しく破壊した」と述べ、原因は、台湾与党の民進党政権にあるとする認識を示しました。

そのうえで、「両岸の同胞は、ともに両岸関係が平和発展の正確な軌道に戻り、大陸の人たちができるだけ早く旅行できるようになることを信じている」として、「1つの中国」の原則を受け入れない蔡英文総統を強くけん制しました。

一方、蔡総統は1日に開いた会見で、過去にも中国側が観光客を制限した例が総統選挙の前にあったと指摘したうえで、「個人旅行を通して、中国の若者たちは、インターネットの制限がなく、社会の監視がない、自由で民主的な暮らしを体験してきた。こうした権利が奪われ残念だ。台湾へのいかなる圧力もわれわれは克服する」と述べ、中国政府の措置を非難しました。