校ICT脆弱 地域間
格差は危機的」柴山文科相

地域による教育格差が生じないよう、文部科学省は、離島などでもインターネットを使った授業を受けられるように、2022年度からの運用を目指して高速通信回線を整備する方針です。

文部科学省は、学校で、ICT=情報通信技術を活用するための環境整備を進めていて、その具体策をまとめました。

離島などの少人数学級でも、インターネットを使った授業を受けられるように、鮮明な映像を送ることができる高速通信回線の整備を進め、2022年度から運用を開始する方針です。

国立大学などでも使われているこの回線の整備が進めば、たとえば、大学の研究室と高校の教室を結び専門性の高い講義を高校生が受けることも可能になるということです。

また、子どもたちがパソコンを使った授業で学習したデータを、授業に活用したい考えで、今後、有識者会議を設け、データの活用などに関するガイドラインを来年度末までに策定するとしています。

このほか、授業で使うパソコンを自治体が購入する金額をできるだけ抑えるため、複数の自治体で一括して購入することなども検討すべきだとしています。

文部科学省は、推進本部を中心に順次、具体策を実行に移していく方針です。

柴山文科相「学校のICT環境 まだまだぜい弱」

柴山文部科学大臣は、記者会見で「これだけグローバル化が進む中、学校のICT環境はまだまだぜい弱で、地域間でも担当者の意識などによって格差があることは危機的な状況だ。関係省庁や産業界と連携しながら、これからの学びを支える学校のICT環境の実現に向けて、さらに加速していきたい」と述べました。