野古 埋め立て加速
新たな護岸からも土砂陸揚げ

アメリカ軍普天間基地の名護市辺野古への移設に向けた埋め立て工事で、沖縄防衛局は、11日午後、船で運んできた土砂を新たな護岸から陸揚げする作業を始めました。埋め立て工事が加速することにつながるため沖縄県は反発していて、玉城知事は中止を求める行政指導を行う考えを明らかにしました。

アメリカ軍普天間基地の移設工事をめぐって、沖縄防衛局は、船で運んできた土砂を、名護市辺野古沖に設置した護岸から陸揚げして埋め立て予定地に投入しています。

土砂の陸揚げはこれまで、予定地の北側にある「Kー9」と呼ばれる護岸から行っていましたが、工事を加速させるため、11日午後からは南側の「Kー8」と呼ばれる護岸からも陸揚げを始めました。「Kー8」護岸には土砂を積んだ台船が接岸し、次々とダンプカーに土砂が積み込まれていました。

玉城知事「暴挙以外の何ものでもない」

これに対し、移設阻止を掲げる沖縄県は反発していて、玉城知事は県庁で記者団に対し、「周辺環境への影響を顧みることなく強行したのは、暴挙以外の何ものでもなく、許されるものではない」と述べ、中止を求める行政指導を行う考えを明らかにしました。

岩屋防衛相「普天間返還へ一歩ずつ」

岩屋防衛大臣は、閣議の後の記者会見で、「『Kー8』と言われる護岸からの埋め立て材の搬入について、準備が整い、本日から開始すると報告を受けている。私どもとしては、引き続き地元の理解をえる努力を続けながら、最終的には、一日も早い普天間基地の返還を実現するため、作業を一歩ずつ前に進めさせてほしい」と述べました。