外国人材の受け入れ拡大について、連合の神津会長は東京都内で記者団に対し、雇用する側の都合が優先され拙速に議論が進められていると指摘し、適切な労働条件の確保など受け入れ環境の整備について議論を深めるべきだという認識を示しました。

この中で、連合の神津会長は、政府・与党が目指す来年４月からの外国人材の受け入れ拡大について「使う側の都合ばかりで物事を決めようとしており、議論が拙速すぎる。将来の国の在り方に大きく関わる問題であり、入り口を間違えると苦労している先進諸国の轍（てつ）を踏むおそれがある」と指摘しました。

そのうえで、「働く者の立場で、国籍を問わず、生活や労働条件の確保や医療保険などの適用、家族の生活などもっと検討を深めておく必要がある」と述べ、受け入れ環境の整備について議論を深めるべきだという認識を示しました。

一方、神津会長は、来年の参議院選挙に向けた野党間の連携について「選挙区調整が大幅に遅れており、『野党はやる気があるのか』と思われてしまう。魅力ある候補者を次々と擁立し、力合わせをしていくことをさみだれ的に続けないと、有権者の関心は高まらない」と述べました。