懲役刑と禁錮刑の一本化で
新名称「拘禁刑」軸に検討

「懲役刑」と「禁錮刑」を一本化した際の新しい刑の名称について、法務省は「拘禁刑」とすることを軸に検討を進めていて、結論がまとまれば来年の通常国会に必要な法案を提出したいとしています。

身柄の拘束を伴う刑のうち、刑務作業が義務づけられている「懲役刑」は、作業に多くの時間を費やすことから再犯防止に向けた指導を受ける機会が乏しいと指摘されています。

このため法制審議会は刑務作業が義務づけられていない「禁錮刑」と一本化し、受刑者の特性に応じて刑務作業のほか、再犯防止に向けた指導や教育プログラムも受けやすくするよう求めています。

これを受けて法務省は2つの刑を一本化する方針で、その際の新しい刑の名称について刑法の専門家などの有識者から聞き取りを行ったところ「刑罰としてのしゅん厳さが必要だ」という指摘や「簡潔明瞭なものが適切だ」などといった意見が出されました。

そして法務省は16の名称の案のうち有識者から最も支持の多かった「拘禁刑」とすることを軸に検討を進めていて、結論がまとまれば来年の通常国会に刑法の改正案を提出したいとしています。