昭和の戦後まもない頃の
衆院選はこうだった

詳しくわかる シリーズ「投票に行こう!衆院選」

今回は、戦後まもないころの衆議院選挙を振り返ります。

「日本の民主化が果たしてできるか、できないか、新しい日本の運命を決する日」

終戦の翌年。
昭和21年4月の戦後最初の衆院選のニュース映像です。

GHQが主導した民主化政策のもと、女性の参政権が認められ、いまにつながる普通選挙が確立されました。
この選挙、定員466に対して2770人が立候補しました。

投票所には、長い行列ができました。

「あなたの意見は?」
「食べることを第一に解決していただきたい」
「食糧問題ですね」

戦後間もない当時の社会情勢がうかがえます。

「全国の開票の結果をお知らせ致します」

結果への関心も高く、掲示板の前には、大勢の人が集まりました。

衆院選は翌年も行われました。
選挙運動は、手書きのポスターに、メガホンで行われていました。

街中には「なにがなんでも投票所へ」「日本の民主化棄権は恥だ」と掲げられました。

民主国家・日本として投票の大切さを強く訴えています。

戦後の混乱期。
当時の映像には海外から引き揚げてくる人の様子も記録されていました。

このニュースのナレーションです。
「選挙を前にまだ続々海外から引き揚げてくる人たちがあります。今度の選挙ではこの人たちにも選挙権があるのですが、帰ったばかりで関心が薄いと言われています」

候補者たちは、あの手この手で訴えました。

「馬上豊かな侍型も現れて、さすがの江戸っ子をあっと言わせました」

新しい民主主義への期待が感じられます。
戦後1回目の昭和21年の衆院選の投票率は72点08%だったということです。