重な遊び場 公園の密集
防ぐ取り組み 新型コロナ

学校の休校が続く中、子どもたちの貴重な遊び場となっている公園での密集を防ごうと、千葉県船橋市で、職員が公園を巡回して注意を呼びかける取り組みが始まりました。

船橋市では学校や幼稚園などの休校や休園が続く中、子どもたちの遊び場を確保しようと一部の有料公園を除いて、公園と遊具の開放を続けています。

一方で、緊急事態宣言以降、「公園に人が集まって危険だ」といった指摘が50件ほど寄せられているということです。

このため、市は公園での密集や密接を防ぐ対策に新たに取り組むことになり、23日は担当の職員がおよそ20か所の公園を巡回して、特定の遊具に人が集まっていないかなどをチェックしました。

そして、訪れた親子連れに「3密に気をつけてください」と声をかけたり、手洗いの徹底を呼びかけるポスターを遊具の近くに貼ったりして注意を呼びかけていました。

30代の父親は、「家にずっといるのは子どもにとってストレスになるので、公園で体が動かせるのは本当に助かります」と話していました。

船橋市公園緑地課の吉川健課長は、「子どもが家から出られないのは健康面でも好ましくない。公園は子どもの遊び場の“最後のとりで”となっていて、安全に利用を続けられるようにしたい」と話していました。

遊具の利用 自治体の対応分かれる

公園や遊具の開放をめぐっては、子どもたちの貴重な遊び場を確保する観点と、密集や密接を避けて感染リスクを抑える観点のはざまで自治体の対応もわかれています。

NHKが千葉県と千葉市、船橋市、柏市、松戸市の公園や遊具の状況を確認したところ、公園については、いずれも団体での利用を禁止していたものの、開放自体は続けていました。

一方で、遊具の利用については自治体の対応が分かれました。

千葉県は、県立の都市公園の遊具について来月6日まで利用を禁止し、このうち船橋市にある「県立行田公園」では、滑り台やシーソーに「立入禁止」と書かれたテープがまかれ、ブランコは鎖が外されるなどの対応が取られていました。

一方、松戸市では遊具の消毒を行ったうえで開放を続けているほか、柏市では遊具の開放を続けているものの消毒液が入手できず、感染のおそれが防げないなどと判断した場合は利用の禁止も検討したいとしています。