院選 334人が
立候補を予定

参議院選挙に立候補を予定しているのは、これまでのところ選挙区と比例代表合わせて334人となっています。

今回の参議院選挙は、1票の格差を是正するため定数を6増やすなどとした法改正が行われたことを受け、前回よりも3議席多い124議席をめぐって争われることになります。

NHKが26日現在でまとめたところ、全国45の選挙区には74の定員に対し合わせて202人が立候補を予定しています。

政党別に見ますと、
▽自民党49人、
▽立憲民主党20人、
▽国民民主党14人、
▽公明党7人、
▽共産党14人、
▽日本維新の会8人、
▽社民党3人、
▽れいわ新選組1人、
▽NHKから国民を守る党34人、
▽オリーブの木6人、
▽幸福実現党9人、
▽労働者党6人、
▽諸派6人、
▽無所属25人、となっています。

このうち選挙戦全体の勝敗のカギを握るとされる、全国に32ある定員が1人の「1人区」では、立憲民主党など野党5党派が候補者を一本化し、32すべての選挙区で自民党の候補と野党の統一候補が対決する構図になる見通しです。

定員50の比例代表には合わせて132人が立候補を予定しています。

政党別では、
▽自民党33人、
▽立憲民主党22人、
▽国民民主党13人、
▽公明党6人、
▽共産党26人、
▽日本維新の会12人、
▽社民党4人、
▽NHKから国民を守る党4人、
▽オリーブの木5人、
▽幸福実現党3人、
▽労働者党4人、となっています。

この結果、選挙区と比例代表をあわせた立候補予定者はこれまでのところ334人で、前回3年前の候補者数より55人少なくなっています。

今回の参議院選挙では、自民・公明両党が安定的な政権基盤を維持できるのか、それとも野党側が反転攻勢に向けたきっかけを作れるのかが焦点です。

また、自民・公明両党と日本維新の会など憲法改正に前向きな勢力が、非改選の議席を合わせ改正の発議に必要な3分の2の議席を維持できるかどうかも焦点となります。

定数増加

今回の参議院選挙から定数が増えます。

参議院全体の定数は現在、選挙区146、比例代表96の合わせて242で、3年ごとに半数の121が改選されてきました。

去年、1票の格差を是正するため、定数を埼玉選挙区で2、比例代表で4の、合わせて6増やす法改正が行われました。

これに伴って今回の選挙は定数が3増え、124議席をめぐって争われることになります。

選挙後の議席数は242から245に、3年後には248になります。

参議院の定数が増えるのは、昭和45年に沖縄県の本土復帰に向けて沖縄選挙区を設け、定数を2増やす法改正が行われて以来およそ半世紀ぶりです。

また、今回から比例代表に新たに「特定枠」という制度が導入されます。

参議院の比例代表では、各党に配分された議席の中で得票数の多い候補者から順に当選が決まりますが、「特定枠」の候補者は、政党があらかじめ決めた順位に従って優先的に当選が決まります。

一方、「特定枠」の候補者名が書かれた票は、その政党への投票とみなされることになっています。

注目の数字

【53】非改選含め与党過半数
参議院議員は任期が6年で、3年ごとに半数ずつ改選される仕組みです。
自民・公明両党は非改選で合わせて70議席を持っているので、今回の選挙で両党で53議席を獲得すれば、過半数の123議席を占めることできます。

【63】与党改選過半数
今回改選される議席は、前回から3増えて124となります。
その過半数は63となります。
自民・公明両党からは、安定した政権運営を維持するため改選議席の過半数の獲得を目指すという声が出ています。

【67】自民単独過半数
自民党は単独で参議院の過半数の議席を持っています。
今回の選挙から参議院全体の定数が3増えて過半数は123となります。
自民党が、非改選の56議席と合わせて引き続き単独で過半数を維持するためには、67議席の獲得が必要となります。

【86】改憲勢力3分の2
憲法改正を国会で発議するためには、衆参両院で3分の2の賛成が必要になります。
参議院全体の3分の2は164議席になります。
自民・公明両党に、憲法改正に前向きな日本維新の会や無所属の議員などを加えた勢力は、非改選で78議席を占めていて今回、3分の2を維持するためには自民・公明両党と日本維新の会を合わせて86議席が必要となります。

女性 立候補予定者全体の29%

今回の参議院選挙は、男女の候補者の数ができるかぎり「均等」になることを目指すとした法律が施行されてから初めての全国規模の国政選挙となります。

各党がどれだけ女性候補者を擁立するかにも注目が集まっています。

NHKのまとめによりますと、26日現在、女性の立候補予定者は98人で、立候補予定者全体の29%となっています。

前回3年前の女性候補者は96人、候補者全体の25%で、これよりも4ポイント高くなりました。

政党別にみますと、
▽自民党が12人で15%、
▽立憲民主党が19人で45%、
▽国民民主党が10人で37%、
▽公明党が2人で15%、
▽共産党が22人で55%、
▽日本維新の会が5人で25%、
▽社民党が5人で71%、となっています。

引退予定は10人

NHKのまとめによりますと、今回の参議院選挙に立候補せず、今期かぎりでの引退を予定している議員は10人となっています。

自民党では、参議院議長の伊達忠一氏のほか、参議院幹事長の吉田博美氏、参議院憲法審査会長の柳本卓治氏ら5人が引退する予定です。

立憲民主党では、文部科学政務官などを務めた神本美恵子氏と、相原久美子氏の2人が引退します。

公明党では参議院会長の魚住裕一郎氏が引退します。

日本維新の会では儀間光男氏が引退します。

また、拉致問題担当大臣などを務めた中山恭子氏が引退します。

このほか、社民党党首の又市征治氏は今回の選挙には立候補しない意向を表明していますが、党首としての活動は続ける考えを示しています。