細川元首相“小選挙区導入 成果あった 政治とカネの問題改善”


衆議院選挙の小選挙区比例代表並立制の導入を進めた細川護煕元総理大臣が、選挙制度をめぐる与野党協議会に出席し、政治とカネの問題が改善されたなどとして、制度導入の成果があったという認識を示しました。

衆議院の選挙制度の抜本的な見直しに向けた議論を進めている与野党の実務者による協議会は、今の小選挙区比例代表並立制が導入されたいきさつを把握する必要があるとして、先週の自民党の河野洋平元総裁に続いて、26日は、細川護煕元総理大臣から聞き取りを行いました。

細川氏は、総理大臣を務めていた平成6年に、野党だった自民党の河野元総裁との党首会談で、中選挙区制度から現在の制度に変更することで合意しました。

出席者によりますと、細川氏は「当時の中選挙区制度と比べ、政治とカネの問題で状況が大きく改善されたことは確かだ」と述べ、小選挙区比例代表並立制導入の成果があったという認識を示したということです。

また「実際に政権交代が起こるなど、民意に沿った穏健な多党制の政治となっており、おおむね想定どおりの状況にある」と現状を評価したということです。

一方、河野氏は先週「小選挙区制は、有権者が政策本位で政党中心に投票することを想定していたが、現在そうなっているかギャップを感じる」と疑問を呈していました。

自民 河野元総裁は “当時の想定と現状にギャップ”

衆議院選挙の小選挙区比例代表並立制の導入に関わった、自民党の河野洋平元総裁が、19日、選挙制度をめぐる与野党協議会に出席し、当時の想定と現状にギャップを感じていると明らかにしました。

衆議院の選挙制度の抜本的な見直しに向けた議論を進めている、与野党の実務者による協議会は、今の小選挙区比例代表並立制が導入されたいきさつを把握する必要があるとして、19日、自民党の河野洋平元総裁を招いて、聞き取りを行いました。

河野氏は、自民党が野党だった平成6年に、細川護熙元総理大臣との党首会談で、中選挙区制度から今の制度に変更することで合意しています。

出席者によりますと、河野氏は「政治とカネの問題などによる政治不信の高まりを打破するために、今の制度の導入を決めた。小選挙区制は、有権者が政策本位で政党中心に投票することを想定していたが、現在そうなっているかギャップを感じる」と明らかにしました。

また、小選挙区と比例代表の重複立候補を認めていることについて「国民に支持されているのか、世論とよく向き合う必要がある」と指摘したということです。