国会議員は連休
何している?与党編
 

大型連休、みなさんは、どのようにお過ごしでしょうか。中には、9連休をとっている方もいらっしゃるのでは。
この時期の永田町は、観光客の姿は見られますが、国会議員はほとんど居なくなり、閑散とした状態になります。国会議員たちは今、どう過ごしているのか。私たち政治記者も多くが休みを取るので、連休に入る直前に聞いてみました。
(政治部 与党担当記者・根本幸太郎、関口裕也)

外国出張は100人超え!

国会議員の外国出張、この時期の「風物詩」とも言われています。ことしも4月28日から今月6日までの期間に、安倍総理大臣をはじめ、19人の閣僚のうち13人が外国を訪問します。また、衆参合わせて100人を超える与野党の議員が海外に出かけ、国会は事実上、休会状態となっています。
ただ、衆参の議員は707人ですので、大半は国内にいるのです。

自民の若手は誘われても…

「先輩から、海外視察に誘われたが、外せない地元の用事も入っていたので、大変、残念だったが断り、地元優先にした」
そう語るのは、自民党の岩田和親衆議院議員(44)。当選3回です。

地元・佐賀で、お祭りから、グラウンドゴルフやソフトボールの大会、敬老会の会合まで、朝から夕方まで、日程がぎっしり。1日通しての休みは1日もないと言います。

「『岩田が来てくれた』というだけで喜んでもらえる時もあるし、話をする中で、今の政治へのみなさんの思いを肌で感じる大事な機会だとも思っている。できるだけ地元の時間を大事にしたい」

ことしは、特別、気を引き締める理由があります。内閣支持率の下落です。財務省をめぐる問題など、次々と問題が明らかになる中、政府・与党への厳しい雰囲気を感じています。

「週ごとに厳しさが増している感じはする。大きな意味での政治不信や、『何をやっているんだ』という雰囲気、どなられこそしないが、そういうご意見を頂く。厳しい環境の中で、次の選挙を戦わざるを得ないという想定もしながら活動に力を入れなければならない」

いまは“背水の陣”

過去2回の選挙で小選挙区で議席を得られず、比例代表で当選した岩田さん。自民党は、2回以上続けて比例復活した議員は、原則、比例代表への重複立候補を認めない方針で、岩田さんにとっては、背水の陣で臨む大型連休です。

「これまでの選挙は、基本的に追い風だったので、次は、そう簡単にはいかないという思いはある。国会に緊張感がある時は、それなりの気持ちを持って、地元の活動もしなければならない。常在戦場だ」

公明の中堅は「離島」へ

「離島というのは、頻繁に行きたくても、どうしても、移動だけで時間がかかってしまうから簡単に行けない。だから、ゴールデンウィークのようにまとまった時間が確保できる時に、普段、なかなか足を運べないところに積極的に行くようにしている」

国会が、事実上開かれなくなるこの期間を利用して、鹿児島県の「奄美大島」と「徳之島」を視察するのは、公明党の離島振興対策本部長を務める、遠山清彦衆議院議員(48)です。

政策の“仕込み時”

今回の視察は、奄美群島の社会基盤の整備などに国が特別措置を講じる根拠となる法律が、今年度末で期限を迎えることから、更新に向けて現地の実情を把握するのが目的です。遠山さんにとって、この大型連休は、いわば政策の“仕込み”の時です。

現地では、町役場のほか、焼酎の酒蔵や、野生生物の保護センター、それに、企業の誘致や育成を行う施設などを訪問し、現場の生の声を聞きます。

「奄美群島の振興・開発を目的とした『奄美群島振興開発特別措置法』は、現場の実情が反映されるよう5年に一度、改定することになってる。今年度は、その5年のちょうど最終年度にあたるから、来年度、また法律が変わる。だから、法律が変わる前のこのタイミングで、地元の声を聞いておきたかった。離島の振興と開発のための事業に使う交付金を決めたりする大事な法律だから、地元のためになるよう、今回の視察で集めた意見や要望を、しっかり反映できるようにしたい」

(野党編もお読みください)

政治部記者
根本 幸太郎
平成20年入局。水戸局から政治部。趣味は、ロックミュージック。
政治部記者
関口 裕也
平成22年入局。福島局、横浜局を経て政治部へ。現在、公明党担当。