目指せ「新潟シティマラソン2023」完走!コースのポイントは?
- 2023年09月14日
第39回 新潟シティマラソン 2023
新潟シティマラソン2023は、10月8日(日)に開催され、県内外から10,000人を超える方が参加します。
ビッグスワンをスタートに新潟市陸上競技場をゴールとし、その間萬代橋をはじめとした市内の名所、佐渡を望む日本海沿道、信濃川沿いを走ります。
マラソン(42.195km)、ファンラン(10.6km)、ユニバーサルランの3種目が用意され、ランナーは自分に合った形で参加することができます。※参加者の募集は締め切られています
また、今年も多くのゲストランナーの方が大会を盛り上げるために市民ランナーとともに走ります。
今回は、そんな新潟シティマラソンの魅力や走破するためのポイント、マラソンを通して得られる達成感まで燕市出身のランナー村山麻衣子さんにお聞きしました。
新潟出身ランナー 村山麻衣子さん
村山さんプロフィール
新潟県の燕市出身。
高校時代の富山国体で出した女子3,000m走の9分16秒35は新潟県高校記録(2023年現在も)。
実業団に所属し、故小出監督の指導の元、2000年シドニーオリンピック金メダリストの高橋尚子選手や千葉真子選手と合宿をした経験も。
現在はランニング関係の指導・育成、スポーツイベントの開催を行っている。
—新潟シティマラソンとのかかわりについて教えてください。
競技生活を終え、新潟に戻ってきて参加しました。
新潟マラソンに初めて参加したのはもう10年以上前になります。
ハーフマラソン部門で優勝したこともあるんですよ(2013優勝)。
今年はファンランに参加します。
最近は運営チームのサポートや応援に徹することも多いのですが、マラソンコースに関しては、普段の練習でも走っているのでよく知っていますよ。
新潟シティマラソン
コースのポイントや魅力
—公式ページのマラソンコースマップの制作にかかわっていると聞きました。
今年からコースマップに注目ポイント「チェック!」が追加されました。
その地点の特徴や写真を掲載し、分かりやすくイメージできるようにしたものです。
私はその部分のコメントを書かせていただきました。
これで初めて参加する方や、県外の方が参加するハードルが下がると嬉しいですね。
ぜひご覧になってください。
—コースの一番のポイントはどこになるのでしょうか?
10km地点の萬代橋付近までは、にぎやかな応援や、市内の中心部を走る楽しみなどワクワクしかありません。
ポイントとなるのはその先の「新潟みなとトンネル」です。
アップダウンがあり、下りが長く続く場面ではスピードを上げたくなります。
そこで自分のペースを崩してしまう方が多いです。
飛ばさず、淡々と進むことが重要です。
続く「日本海沿い」も意外な難所になっています。
一見真っすぐに見えますが、細かいアップダウンがあり想像以上に疲労します。
ちょうど20km地点でもあり、普段走り込んでいる人とそうでない人の差が顕著に表れる場所です。
また「信濃川沿い」をさかのぼっていく30km以降も風の影響を受けやすく、進むのが困難になることもありますね。
—コースの魅力を教えてください。
一番の魅力は萬代橋のど真ん中を走れることでしょうか。
いつも車でしか走れない街のシンボルの上を、自由に走る解放感はたまりません。
他には、晴れていれば日本海を挟んで佐渡が見えることです。
魅力と言えるかは分かりませんが、こんなに川沿い、海沿い(信濃川、大河津分水路など)を走る地方マラソンはあまり例がないと思います。
—地方マラソンでは、地元の特産品がエイドに並んだりしますよね。
※エイド…エネルギーや水分補給のために、コース上に設置された、食べ物やドリンクを提供する場所
これぞ新潟という笹団子、特産の氷菓、米菓まで。
クリアした後にコシヒカリのおにぎりが配布されたこともありました。
力を出し切った後のおにぎりは本当においしいです。
新潟シティマラソン
目標達成にむけて
—村山さんは「はじめてのフルマラソン」という講座・指導も行っています。
初心者、中級者、上級者の方へのアドバイスをいただけますか。
あくまで私の考えですが…
初心者(マラソン初挑戦、完走を目指す人)は…
①最低3か月、できれば4か月前からの計画的な体作り
→ 急に走ると足の痛みが発生します
②走りたくなる(続けられる)環境作り
→ チームで取り組んだり、目標を立てる
③1か月に100kmは走る
中級者(完走4~5時間半程度)は…
①1kmあたりのタイムを意識した練習
→ インターバル練習などを取り入れてメニューの工夫を
②本番にむけた自己管理
→ 自分の体重管理、睡眠、筋力トレーニング(体幹)、姿勢など
③1か月に150kmから200kmは走る
初心者も中級者も、楽に走れるランニングフォームを身につけることが大切です。
この点は勝手に身につくものではないので、意識して変える必要があります。
上級者は…4時間で走る人と3時間切りを狙う人では、大きな差がありますので一概には言えません。
このレベルだと個々の課題にあわせてというのが正しい気がします。
シティマラソンに参加される方の多くは、仕事の合間などに取り組んでいる方だと思います。
無理せず自分のペースで、何よりもランニングを楽しんでほしいです。
—新潟の気候や季節にあわせたアドバイスはありますか?
当日の気候で違うので、これが正しいという答えはありません。
ただ走り慣れていない方ほど厚着しすぎることが多い気がします。
新潟は湿度が高めなので、県外の方はその点を意識すると良いかもしれません。
新潟シティマラソン
応援はパワーの源
—マラソンには応援に駆けつけてくれる方もたくさんいます。
記録を狙う人にとっても、ファンランの人にとっても応援は嬉しいものです。
現役時代、みなさまの応援には本当にパワーをもらいました。
応援にきまりなどはなくて、思ったことをそのまま言葉にすればよいのではないでしょうか。
「ファイト!」「ここからここから」「足動いてるよ!」とか、「その帽子カッコいいよ」とか、年配の方には「お父さんカッコいいよ」とか(笑)。
ランナーは後半ほどつらくなります。
可能な方はぜひコース後半で応援してあげてほしいです!
新潟シティマラソン
参加者へのメッセージなど
—最後にシティマラソンに参加する方へメッセージをお願いします。
マラソンに参加する方の中には「どこで走るのやめようかな…」という不安を抱えながら走っている方も多いと思います。
でもそんな方もゴールした時の達成感を味わうと、必ずみなさん次の目標を口にするんです。
私のチームで、完走タイム3時間45分切りを目指していた50代のポーカーフェイス(寡黙)な方がいるんですが、ゴールしたときは泣き崩れてました…その姿を見て、ジーンときました。
本当に心を動かすものなんです!
その方も今では完走タイム3時間15分を目指していますよ。
ぜひ新潟ならではの景色を味わいながら、無理せず完走を目指してください。
—お話ありがとうございました。
インタビューを終えて
村山さんは、後進の育成やランニングの普及など “ 裾野を広げる ” 活動を積極的に行っています。
今月(9月)には親子で参加できるランニングイベント「9/24オータムランフェスタ in ビッグスワン」を開催。
11月には地域対抗の「新潟県女子駅伝大会」にもベテランながらチームで参加。
「(主要な参加団体の)中高生に刺激を与えてみせます!」と語っていました。
今年は参加をためらった私ですが…来年こそはと思える熱いインタビューでした。
大会の詳細は公式ページからご覧ください。
大会当日の交通規制情報などのチェックもお忘れなく。