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群馬 サラメシ④メガネチェーン社員 地域と歩む日々支えるパン

12月22日(金)「ぐんまスペシャル サラメシ 群馬特別編」 放送直前企画
  • 2023年12月21日

 

12月22日(金)「ぐんまスペシャル サラメシ 群馬特別編」の放送に合わせて、群馬で働く人たちのランチをさらに取材してお伝えしています。最終回は、メガネチェーンを展開する前橋市の企業です。

メガネチェーンなのにベーカリー?映画上映会?

新しい視点で動くチャレンジングな企業の姿をランチを通して探ってきました!

(前橋放送局 経営管理企画センター 職員 両角一輝/2023年12月取材)

石井さんに昼が来た!

今回伺ったのは、前橋市で創業されたメガネチェーンの店舗です。

通常のメガネだけでなく、ブルーライトをカットするメガネや、目に必要とされる光を透過するレンズの開発など、メガネの持つさまざまなな可能性に取り組んでいます。

今回密着したのは、地域共生事業部で働く石井建司さんです。メガネの販売ではなく、お店が地域と共生できるような取り組みを行うのがそのお仕事です。伺ったのはちょうどお昼時。石井さんのランチを早速見せて頂きました。

おいしそうなパン!なんと、この前橋市の店舗には、ベーカリーカフェが併設されているんです。この日のお昼は、そのベーカリーで買ったもの。およそ60種類のパンが販売されています。生地や使用するソースは市販のものではなく、お店の中で作っているという、こだわりの品々です。

石井建司さん
「値段以上に、見えないこだわりが詰め込まれているパンなんです」

石井さんが購入したカレーパンにもそのこだわりが。中のカレーにはしっかり肉が入るように、グラム単位で量を量って作られているそうです。たっぷり入った具材に、取材している私のおなかも鳴ってきました…。石井さんが働くオフィスはこの店とは別の場所にありますが、そのおいしさからランチのほとんどを、このベーカリーで過ごしているそうです。実際に利用者として足を運ぶことで、お客さんのリアルな反応を見ることもできるため、店の改善にもつながるとのことでした。

なぜメガネ店にベーカリー?

そもそも、なぜメガネ店の中にベーカリーを作ったのか?

そこには「地域の人に日常的に店を利用してほしい」という思いがありました。

石井建司さん

「メガネを買い替えるのは、2年か3年に1度というくらいだと思うんです。もっと日常的に店を使って、身近に感じてほしいという思いからベーカリーカフェも営業しています」

今回取材で訪れた前橋店は元々、メガネだけを取り扱う「普通の路面店」でした。しかし、老朽化で建物をリニューアルする際「地域の人たちが集まりたくなるような場所にしよう」と、パンの販売をしたり、地域の人たちと一緒にイベントを行えたりするような“地域交流の場”となる施設を目指して建て替えが行われたのです。

「大きな柱として、メガネとパンの販売を行っていますが、イベントスペースにもなる広場など、自由に使える場所もあります。そういう場所で『これをしたらおもしろいかも!』と地域の方たちと話しながら、今もこの建物を作っていってる感じです」

「地域の人たちと面白いことを」 石井さんのお仕事とは

石井さんの仕事は、部署の名前の通り「地域と企業の共生」を目的にさまざまな取り組みを行うというもの。ただ、大きな目的のため「何をしていくのか」を常に模索しているということです。

「地域の方たちと一緒にこの店を『使い倒す』ことで、地域にもにぎわいが生まれて、結果として店に人が集まるようにできたら嬉しいです」

これまでもいろいろな取り組みをしてきました。新型コロナの影響で、しばらくイベントがなかった子どもたちのためにと、映画を上映するイベントを開催。機材が無かったため、近所の写真スタジオに相談したところ、プロジェクターなどを無償で貸し出してくれたそうです。このため、子供たちは本格的な映像や音響で映画を楽しめました。

また、ある時は、前橋市で踊りを練習している人から「夏祭りが開催されず、踊りを披露する機会がない」と相談を受けて、お店のイベントスペースで夏祭りを実施。楽しそうにヨーヨー釣りをする子どもたちや、汗をかきながら練習の成果を披露する踊り手たちの姿を見て、石井さん、思わず涙してしまったとのことです。

「仕事していて本当に楽しいですね。地域の方たちと一緒にイベントを企画・実施して、目の前で喜んでいる人たちを見られるのは幸せです」

仕事に就いたきっかけはNHKの大河ドラマ!?

メガネチェーンで働きながら、その枠に収まらない取り組みを行っている石井さん。「新しいことをどんどんしていきたい!」という思いから今の会社に就職したようですが、そう思うようになった1つのきっかけはNHKで放送されていた大河ドラマだったようです。どういうことなのでしょうか?

「大河ドラマの『竜馬がゆく』を見て『自分がいたから世の中に新しい価値が生まれた』ということをやってから、死を迎えたいなって思うようになったんです」

「まさにうち(の会社)は『新しい価値観を世の中に提供していこう!』という会社で、そこで実際に新規事業などに携わらせてもらえているのはありがたいですね」

新しいことを考えるために “お昼ご飯”が不可欠!

地域のために新しいことを考えるのは楽しい一方で「何をしたらいいのだろう…」と悩むことも多くあります。そんな時に「お昼ご飯」は石井さんにとって、とても大切な時間だそうです。

「お昼って仕事中に頭の中を空っぽにできる唯一の時間だと思うんです。同僚と楽しくランチをしている時に、ぽっと新しいアイデアが浮かぶことがあります」

変化していく前橋で新しいことにチャレンジしていきたい!

その前橋市に引っ越してきて2年の石井さん。プライベートではお子さんも生まれ、家族で生活を満喫しているそうです。

「自然が多いし公園が近くにあって、子供と一緒に気軽に遊びに行けるというのは最高の環境だと思います」

「前橋という街」にもワクワクしているとのこと。

「引っ越してきてから2年で街中がとても変化している。これからますますおもしろい街になっていくなと感じています」

「メガネは、下着の次に長く着用されているものなのに“視力矯正”と”ファッション”くらいでしか認知されていないと思うんです。その人にとって一番身近なアイテムであるメガネの可能性を拡張させながら、前橋でワクワクするような新しいことを地域の方と一緒にやっていきたいですね」

メガネに収まらず「どんどん新しいことにチャレンジしていきたい」という石井さんの話を聞いて、私もたくさんの刺激をもらいました!石井さんの取り組みで街にどんな変化が起こっていくのか、今後の活躍も楽しみです。

  • 両角一輝 

    前橋放送局 経営管理企画センター 職員

    両角一輝 

    2018年入局 
    群馬県に赴任して2年目。 ふだんは経理・総務などを担当。ジャズが好きです。

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