慢性頭痛とは?4つのタイプの症状、原因、危険度、対処法を徹底解説

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頭痛には「慢性頭痛」と危険な「二次性頭痛」がある

頭痛には、原因となる病気がないのに、頭痛を繰り返す慢性頭痛と、何らかの病気によって頭痛が生じる二次性頭痛があります。

「慢性頭痛」はタイプを見極めて対処

慢性頭痛のタイプ

慢性頭痛は、原因となる病気がないのに頭痛を繰り返すもので、15歳以上の日本人の約40%に当たるおよそ4000万人が悩まされているとされています。

慢性頭痛には、ズキンズキンと痛む片頭痛、頭全体が締めつけられるように痛む緊張型頭痛、片目の奥や側頭部に激痛を感じる群発頭痛といったタイプのほか、薬の使い過ぎが原因で起こる頭痛もあります。それぞれの患者数は片頭痛が840万人、緊張型頭痛が2000万人、群発頭痛が12万人、薬の使い過ぎによる頭痛が120~240万人と言われています。

頭痛の改善には、どのタイプなのかを見極め、適切な対処を行うことが大切です。

片頭痛と緊張型頭痛が両方起こる慢性頭痛もある

片頭痛と緊張型頭痛の合併型

片頭痛緊張型頭痛は、ストレスや疲労、寝不足など共通の誘発因子があるため両方が起こる合併型も多くみられます。
合併型の症状の現れ方には2つのタイプがあります。一つは、日によって片頭痛と緊張型頭痛が起こるタイプと、もう一つは、日常的に緊張型頭痛が起こっていて、たまに片頭痛が起こるタイプです。合併型が疑われる場合は、自己判断で適切に対処することが難しいため、頭痛外来や神経内科など頭痛専門医への受診をおすすめします。

緊張型頭痛の自己対策としておすすめの頭痛体操は、片頭痛の予防にも効果が期待できますが、片頭痛の症状があるときに行うと、症状が悪化する危険があるので、片頭痛の症状のないときに行ってください。

命に関わることも!病気が原因でおこる「二次性頭痛」

二次性頭痛とは

二次性頭痛とは、病気が原因でおこる頭痛のことです。
二次性頭痛が疑われるのは、50歳以上で初めて強い頭痛が起こった場合です。一般的に慢性頭痛に比べ危険度が高く、原因となっている病気によっては命に関わる可能性があります。

二次性頭痛の原因となる病気

二次性頭痛の原因となる病気

二次性頭痛の原因となる病気のなかには、突然の激しい頭痛を起こすくも膜下出血や、高熱を伴う頭痛を起こす髄膜炎、頭痛の強さが数週間の間にどんどん進行する脳腫瘍など、命に関わる危険なものがあります。今までに経験したことがないような頭痛が起きた場合や、痛みが強くなった場合は、危険な病気の可能性もあるので、なるべく早めに医療機関へ行くことをおすすめします。

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詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2017年8月 号に掲載されています。

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