本文へジャンプ

医療的ケア児 第3回 課題はどこにあるのか~カキコミ板から~

2016年06月23日(木)

 

    在宅生活への移行が早まっている

 

20160623_001.jpg新生児医療の最前線にあるのは、全国にある周産期母子医療センターのNICU(新生児集中治療室)ですが、現在はどこもほぼ満床で、ハイリスクの新生児への対応が難しい状態が続いています。新たなNICUの新設も進められていますが、新生児治療に携わる医師や看護師は慢性的に不足していて、設備を整えても、有効にベッドを活かすことのできない事態も生じています。

2008年に東京で妊婦が「NICUの満床」を理由に病院から受け入れを断られて亡くなるという痛ましい事件が起きました。それをきっかけに、緊急対応の受け皿を少しでも広げるために、、医療機器や医療的ケアが必要でも、容態が安定期に入った赤ちゃんは、できるだけ早く退院させるよう求められるようになりました。さまざまな事情を検討して、重症心身障害児施設で受け入れるケースはありますが、子どもたちの多くは地域の病院を経た後に、または直接在宅生活を始めることになります。


しかし、それまでNICUスタッフの高度な医療と手厚い看護によって命を支えられてきた子どもを、家族だけで面倒をみるのは容易なことではありません。本来病院は生活の場ではありませんから、在宅で家族とともに暮らすのは望ましいことではありますが、家族をサポートする医療・福祉・教育の態勢は十分整っているとは言えず、さまざまな課題と格闘する日々が始まります。

 

   カキコミ板に寄せられた声から ①もっと知ってもらいたい


20160623_002.pngハートネットTVでは、今年の4月5日の「シリーズ変わる障害者福祉 第1回 “医療的ケア児”見過ごされた子どもたち」の放送の前後、2月から5月にかけて、カキコミ板に保護者のみなさんの生の声を寄せていただきました。その115件の書き込みから、保護者の方たちが置かれた厳しい状況を読み取ることができます。

行政も医療・福祉関係者も、医療的ケア児を支えるための態勢づくりを始めていますが、いかに見過ごされている事実が数多くあるのか、貴重な発言から拾っていきます。

多くの保護者から、まず発せられるのは、「医療的ケア児がいることを知ってほしい」「もっと沢山の人にこの現状を知ってもらいたい」という理解を求める声です。そして、そのあり様が一人ひとりみんな異なるということです。

★医療的ケア児は多様

☆「現在、呼吸器、酸素、胃ろう、痰の吸引の医療行為を行っています。みなさんは上記の話を聞けば、寝たきりの子を想像するでしょう・・・・。それが違うのです!歩けるのです!!何もつけてなかったら、見た目は普通の子です」
☆「成長は遅れてはいますが社交的で人懐っこく、お友達と遊ぶのが大好きな子です。活発な医療的ケア児です」
☆「10か月の気管切開をしている息子がいます。それ以外は特に問題はなく、月齢通りの発達が進んでおり、まさに健常児と障害児の狭間にいる子を育てています」
☆「医療的ケア児に典型例なんてありません。法改正を進める前提として“医療的ケア児”という言葉で括ってわかった気になるのでなく、当事者一人ひとりを見てほしいです」


状態がそれぞれに異なるだけに、一律の対応ではなく、それぞれに応じた柔軟な対応をきめ細やかにしてほしいという願いがあります。しかし、NICUから退院する段階から不安は募ります。NICUでは、地域の「相談支援専門員」※1や保健師などを交えて「在宅移行」の準備をていねいに進めていますが、そのようなサポートが十分でない病院もあるようです。また、家族との関係が緊密なNICUと比べて、地域の病院の対応が物足りなく、ストレスをためてしまう保護者の方も多いようです。

※1 「相談支援専門員」:障害のある人が住み慣れた地域で自立した日常生活、社会生活を営むことができるよう、福祉サービスの利用計画の作成など、さまざまな相談支援を行う


★在宅への移行支援がなかった

「生後すぐから気管切開をし、栄養は鼻からチューブで、自宅に帰れたのは生後5か月でした。在宅サービスの紹介は病院からはありませんでした。もっと具体的な生活指導がほしいと思っていました」
「病院は医療的ケアがあるまま、資源やフォローがない世の中に放り出します」
「産後病院を出る時に看護師から言われたことは“私達ができることはここまでです。ここから先は、お母さんが役所なり何処かへ相談に行って下さい”でした。突き放された感じでした」


実は、そうした不満は地域で福祉サービスを受けようとしたときに、大きな壁にぶち当たることからひるがえって生まれる不満でもあります。保護者の方々は「医療は目覚ましく発達しているのに、支えていく社会的資源が圧倒的に足りない」という現状に驚いています。


★施設が利用できない

「医療的ケアが必要な子どもは福祉サービスに制限が多い」
☆「デイサービスは、医療的ケア児は断られることがほとんどです」
☆「福祉型児童発達支援施設からは、“医療的ケア児”は不可と断られました」


たとえ運よく利用できる施設があっても、多くの施設は予約が満杯で、「ショートステイの予約は2か月先」「申し込みが殺到し予約が取れない」状況です。施設が遠方にしかなく、車で2時間近くかかるために利用を断念することもあるようです。また、重症心身障害児に比べて、医療的ケア児は障害が軽いとみなされることも多く、受け入れ先となってくれる施設は少ないのが現状です。


★重症心身障害児が優先される

 

☆「医療的ケアのない障害児なら受けられるサービスが断られ、親の負担は増える一方です」
☆「レスパイトは重症心身障害児優先で、動ける医療ケア児は目が離せないから受け入れられない」
☆「息子のように歩ける見込みがある子どもは、たとえ気管切開や胃ろうケアが必要でも、重度の障害とはみなされず、寝たきりのお子さんよりも受け入れ先がありません」


施設の利用ができないことから、医療的ケア児は福祉の手からもれていることをすぐに実感することになります。子どもと二人きりで部屋にこもったままの状況で、手さぐりで情報を集める日々が続き、地域に相談できる人がいないことや地域差がとても大きいことなどに気がつくと言います。


★地域にコーディネーターがいない

☆「小児の在宅支援の中の医療と福祉のコーディネーター役が不足している」
☆「どこに相談しても話を聞くだけで、具体的に力にはなってくれない」
☆「当事者だけではどうにもならないことがたくさんある中で、我が子のために少ない情報をかき集めて必死にやりくりしている」
☆「“対応できる保育園があるかどうか”や“代替案を提示してくれる”など、相談できる専門家がおらず、ひたすら、少しでも可能性があるところに問い合わせをしては断られる日々でした。病院、医療ソーシャルワーカー、役所などの連携がほぼないことに驚き呆れました」

 

★地域の格差が大きすぎる

☆「住んでいる地域や市町村によって、受けられる福祉サービスがこんなにも違うのかと愕然としました」
☆「私の市には訪問診療してくれる先生はいません」
☆「わが市には相談支援員みたいな方がいないんです」
☆「住んでいる地域には小児を看れる訪問看護ステーションが少なく、留守番介護をしてくれるところはありません」
☆「身体障害者手帳の取得について、同じ気管切開でも呼吸器の障害として認められる地域もあるようですが、私の住む地域では“気管切開だけでは手帳は取れない”の一言で終わりでした。小児慢性特定疾病の制度でも、痰の吸引機が支給される市と、そうでない市があるようで、私の住む市ではダメでしたた」

 

    カキコミ板に寄せられた声から ②希望する療育環境が確保できない


また、保育園や幼稚園が利用できないという書き込みもとてもたくさんありました。多くの保育園や幼稚園では看護師が常駐していないことを理由に入園を拒否され、たとえ、入園が許可されても、医療的ケアが保護者にゆだねられるケースもあるようです。

★保育園や幼稚園が利用できない

☆「受け入れてくれる保育園、幼稚園はありません」
☆「市にも医療的ケア児の受け入れは前例がないと言われています」
☆「“看護師がいないため無理”“歩ける見込みのない子は預かれない”“安全面を考えたらお母さんが傍らにいてあげて”と言われます」
☆「“医療的ケアのある子どもは集団保育はできません”と言われたときは、“お友達に囲まれて育つことも許されないのか”と、とてもショックでした」


幼児期を終えて、6歳を迎えると小学校に進学しますが、その際にも特別支援学校に行くのか、普通学校に行くのかの選択から始まり、さまざまな局面で医療的ケア児の制約を思い知らされると言います。

 

★学校が選べない

☆「通学可能な範囲には医療的ケアがある子、肢体不自由児を受け入れられる特別支援学級のある普通校がなく、特別支援学校しか選択肢はありませんでした」
☆「医療的ケア児が普通級へ通うには親の付添いが必要です。それができない場合は特別支援学校へ通うしか選択肢がありません。3年間母子分離で通園できた息子に、いまさら親の付添いも特別支援学校も必要はありません」
☆「小学校は、看護師が配置されているという理由から、肢体不自由の特別支援学校に行くように言われています。その選択肢以外、与えてもらえません」



★母親が付き添いを求められる

☆「小学生になっても母親が付き添い。母親が元気でないと、義務教育さえ受けられないのでしょうか」
☆「胃ろうから注入してもらえるのは売られている栄養剤のみ。通常の食事をペーストにして注入する場合や、お茶を注入用の注射器で直接注入する場合は、親が学校にいかなければならない」
☆「人工呼吸器をつけているため、自家用車で通学し、常時教室の中で待機している状態です」



★通学バスに乗れない

☆「医療的ケアがあるとバスに乗れないために毎日送り迎え」
☆「私の市では、気管切開している児童は通学バスに乗ることができません。介護タクシーを利用する制度は整ってきていますが、親が送迎する以外の手段として、同乗してくれる看護師を自分で見つけるほかはないようです」
☆「何故このようなハイリスクな子どもがスクールバスに乗車できないのか、大きな疑問です。付き添いが必要なら、当然付き添い者と一緒にスクールバスに乗車することを許可すべきだと思います」



    カキコミ板に寄せられた声から ③家族が精神的・経済的に危機的状況に陥る


20160623_003.jpg在宅生活でも、学校生活でも、保護者だけに負担がかかる局面が多く、子どもへの支援の不足は、家族の生活をおびやかす事態にもなり、精神的な不安を訴える書き込みも多く見られます。子どもの世話を引き受けているのは9割が母親です。

★保護者の負担があまりにも大きい

☆「必要な支援、ですか……正直あり過ぎて書ききれません」
☆「医療的ケア児を抱えた家庭は死ねと言われているのかと思うくらいしんどいです」
☆「必死で子育てせざるを得ません。そうしないと家族がダメになってしまうから」



★母親の人生についても考えてほしい

☆「これから先いつまでこんな生活が続くのか、絶望的な気持ちになることがあります」
☆「一日中家にいることに息苦しさを覚えるようになりました」
☆「娘にすべてを注ぎ、自分自身を守ることができません。家族への支援の手を切実に望みます」
☆「ゆっくり朝まで寝たいし、出かけたい、働きたい・・普通のことがしたいです」
☆「自分だけ取り残された感で、押しつぶされそうになります」



★次の子どもが産めない

☆「この絶望的な状況で次の子は産めないなと思い断念しました」
☆「子どもは2、3人欲しいと思っていたけれど1人にかかりきりのこの状況では無理です」
☆「2人目はどうしようかな、と思っていますが、娘を預ける場所が無いので、妊娠して無事出産となっても、数日の入院はしなくてはなりませんよね。それが、できません。今一番の悩みはそのことです」



★精神的な病をかかえています

☆「突然の激しいめまいに襲われ、緊急搬送・入院となりました。……私は体調がすぐれなくても病院に簡単に行くこともできません」
☆「娘の病気がきっかけでパニック障害とうつ病を発症して、8年経った今でも精神科に通院しています」


不安を感じるのは、精神面だけではありません。子どもに付きっ切りで、ほとんどの母親がパートに出ることもままならず、経済的にも追い込まれている状況がうかがえます。福祉サービスを利用する利用料やケア用品の購入費が家計を圧迫しています。

★経済的に厳しい

☆「娘を自宅で見てもらいたいと言っても、介護事業所は30分3000円の自己負担……とてもお願いするのはかないません」
☆「レスパイトやショートステイなどの福祉サービスについては世帯所得でその負担額が分かれます。……せっかくの制度ですが、簡単に出せる金額ではありません」
☆「金銭的にかなりしんどい状態です。ケアに必要な物品も必要最低限しか無料で支給されず、残りは自費」
☆「1時間おきに吸引に行っていては、パートでさえ働けません。“気管切開しているだけ”なので福祉制度の中では軽く扱われるため、経済的な補助は何も受けられません」

 

母親たちの働きたいという訴えは、経済面と精神面の両方の理由があります。生活を少しでも楽にしたいという切羽詰まった思いと、医療的ケアだけで人生を終わらせたくない、生きる希望がほしいという切なる願いから発せられています。

このような保護者の方々の悲痛な訴えが、国を動かし、今年の6月3日に公布された改正障害者総合支援法に「医療的ケア児」への支援が盛り込まれることになりました。今回の書き込みを見てもわかる通り、課題は医療・福祉・教育のすべての分野に及び、それぞれの分野に細かな課題が解決されないままに放置されていることがわかります。そして、地域格差も大変大きいことがうかがえます。どのような改革や改善が行われるとしても、「当事者を入れずにものごとを決めないでほしい」「形式的にではなく、事態をきちんと把握してほしい」という保護者の訴えに国や私たち社会は耳を傾けなくてはならないと感じます。

木下 真 

 

 

▼関連番組
 ▽NEXT 未来のために
    「“医療的ケア児” 見過ごされた子どもたちを救え
    本放送:6月25日(土)夕方5時30分
  再放送 28日(火)午前1時30分[月曜深夜]

 ▽『ハートネットTV』
  シリーズ 変わる障害者福祉

  「第1回 “医療的ケア児”見過ごされた子どもたち」(2016年4月5日放送)


▼連載ブログ
 
【医療的ケア児】  第1回 見過ごされてきた子どもたち

 【医療的ケア児】  第2回  「医療的ケア」とは何か
 【医療的ケア児】  第3回 課題はどこにあるのか~カキコミ板から~
 【医療的ケア児】  第4回 社会で見守り、支えるために

コメント

 学校や施設やデイケアで、子供たちの医療的ケアを家族に代わって行う職員(教師)って、今までの仕事に医療的ケアが増えるけど、何の報酬もないことが問題だと思っています。
施設やデイケアで、看護師以外の職の医療的ケアを任せられる人は仕事が出来る人が多いけど、仕事の負担や命への責任が増えてヘトヘト、かたや、任せられない人はやらなくてもいいから仕事が楽。医療的ケアに報酬はないからどちらも月の報酬は一緒。学校でも、授業もままならないほど医療的ケアに振り回されている先生が結構いると思います。
 善意に押し付けた形になっている医療的ケアが、きちんと仕事として認められ、報酬や仕事の分担として認められることが今後の分かれ道になるのではないでしょうか。

投稿:nana 2017年06月04日(日曜日) 16時41分

地域によるかもしれませんが、
我が自治体では重症心身障害児でも、てんかんなどの発作があれば、デイサービスなんかも利用制限されることありますし、
支援学校で朝から放課までつきっきりでいないといけませんよ。
付き添いで学校にいることができないなら、片道30分を何往復もして送り迎えします。
スクールバスが利用できないので。

投稿:重症心身は重複で発作もあること多し 2017年02月23日(木曜日) 08時50分

我が家には気管切開と難聴を持った息子がいます。

染色体の病気を持って生まれてきた子なので、いろいろと病気はあり3歳までは本当に大変で・・・必死で生きてきた気がします。

そんな息子も食事も経口で食べれるようになり胃ろうも外れ、走ったり遊んだり成長はゆるやかですが普通の子と同じように生活できるようになりました。

幸い聴力はさほど悪くはないのですが口腔内の病気もあるためお話が上手ではなく母でも聞き取れない不明瞭さがあるため、現在、ろう学校に通っています。

ただし、この学校は私の居住地から3番目に近い場所、言い換えれば、1番目、二番目に近い学校はあるのですが入れません。理由は学区です。

1番近い学校は県をまたいでしまうため学区外のため不可、
2番目に近い学校は同県内でも学区外(となりの市はその学校が学区)のため不可。

そのため、3番目に近い学校(幼稚部)に高速で母子通園で通っています。高速代は就学奨励費がでましたが半分です。
経済的にも負担は大きいです。

わが子は気管切開してますが、呼吸では手帳がとれません。
気管切開がないと呼吸困難で死ぬ可能性があっても、気管切開をしているので呼吸の病気と認められないのです。
呼吸の手帳がとれる病名がない、という現実です。
そのため、聴覚でしか手帳が取れず、等級は低いです。

ですが、気管切開をしているため、毎日吸引器を持っての母子通学です。

幸いこの学校は看護師さんがいるので医療ケアをしていただけるので保育中は預けることができます。
ですが、行事で校外へ出るときは母が同行します。

息子はスクールバスで校外学習へ出ますが、私は後ろから車でついていきます。なぜなら、スクールバスには母は乗れないからです。

ですが、小学校になって子供だけで最寄駅からスクールバスで通うときになっても、気管切開している息子は母同伴でないとスクールバスには乗れません。

こういった規制のなかでは、小学校になっても車で通学するしかないです。

いろいろと挙げましたが、これでも気管切開児を持つ母のなかで私はまだ、保育中に看護師さんの医療ケアを受けられるので、かなり運がいいほうなのです。

実際、遠いけど、ここの学校を選んでよかった!と今では思っています。

ほかの地域では、母が子供のそばで随時待機などかなりの負担を課せられているのです。

または、看護師がいないから、と難聴がある気管切開児は入学を断られる地域もあります。
特別支援学校なのに残念でなりません。

そのため、ろう学校ではなく発達に問題がなくても知的か肢体不自由の特別支援学校へ行くしかなかったり、子供が今、一番必要としている教育を受けられないという現実があります。

特に幼稚部は義務教育ではない、と行政にも対応していただけなかったりと厳しい現実です。

気管切開をしている、というだけで受け入れてもらえず、自宅にいるしかない子もいます。

ですが、普通の子供が言葉を覚えるのと同じように、一番大事なのは乳幼児期です。

母たちは厳しい規制のなかで戦っています。

母さえがんばれば、子どもが入学させてもらえるなら、と必死で戦っています。

議員の方とお話したことがあるお母さま方も多いのですが、知らなかった、気管切開をしている子でも歩けるのか、など、知らないが故の発言を聞くことも多いです。

特別支援学校に通う気管切開児のいるご家庭の負担の現実を知っていただきたい。

なんとか、たくさんの気管切開児のお子さんが学校へ通う負担を軽減できれば、と思い声を揚げさせていただきました。


投稿:れいママ 2016年08月05日(金曜日) 01時31分

こんにちは。
うちには24歳になる重度重複障害者であり、複数の医療的ケアを必要としている息子がいます。
ショートステイをお願いしたくても、医療的ケアのある人たちは看護師が常駐していないとの理由で近くの事業所には断られてしまい、結局遠くの病院併設施設でしか受け入れてもらえません。それでも、予約がいっぱいで親の都合に合わせて預けることはできません。
同じ障害者というくくりの中で重い、軽い、医療的ケアがある、なしで受けられるサービスが違うというのは、ある意味差別につながるのではないでしょうか。重度の障害者を抱えている親は、生活をしていくことだけで、疲弊しきっていてとても、現状を改善するため運動をおこす力を持ち合わせていません。それでも、やはり声をあげていかなければならないと何も変わらないとも思います。
今障害児学級を作るとき、デイサービスを作るとき、グループホームを作るとき、看護師を配置する制度があれば、またその助成があれば、すべての子供たち、障害者たちが、サービスを受けられます。対応できないから切り捨てる制度ではなく、救い上げる制度を是非考えていただきたいと思います。

投稿:ゆうママ 2016年07月06日(水曜日) 16時12分

今回のブログを見て、それぞれの親が、障害があるだけでこんなにも苦労しているのを痛感しました。
以前もカキコミ板で書きましたが、うちの娘は重度心身障害児に当たります。
医療的ケア児の対応が本当に整っていないのだなと思いました。
重心の子だって医療的ケア児の子だって、やる事は同じです。でもそこだけで線引きするのはおかしいと思います。
医療ケアを必要とする子はもっと平等に扱っても良いと思いました。
あとは地域の格差です。娘の住んでいる市は財政が厳しいので、障害者手帳の1級を持っていても負担が重くのしかかります。
今は手帳の恩恵を100パーセント受けられないのです。これは国が去年夏から定めた改正案のせいです。
そう簡単には解決しないと思うので、課題はまだまだ山積みだと思います。
もっとこの問題を番組でも取り上げて欲しい次第です。

投稿:nonmam 2016年06月23日(木曜日) 23時50分