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Road to Rio vol.49 「すべてはこの日のために ~ゴールボール リオ最終予選~」

2015年11月06日(金)

“リオへの道は、あと1本しかない。その道をゴールまで走りきることができるか”
 

ゴールボールのアジアパシフィック選手権が今月8日から12日まで、中国・杭州で開かれます。
この大会は、リオ出場権をかけた最終予選。優勝チームにしか、リオへの切符は与えられません。
すでに日本チームは現地入りし、8日に向けて調整を行っています。“チームジャパン”は、選手12人、そしてコーチ・スタッフが15人の計27人。特筆すべきは、コーチ・スタッフの数からも分かる、充実した選手への支援の体制です。栄養面、身体面、心理面でサポート。万全の態勢で大会に臨みます。


男子は初のパラリンピック出場を目指して。
前回ロンドンパラで金メダルの女子は、4大会連続の出場を目指して。
勝負のときを迎えています。


<ゴールボールとは・・・>
視覚障害の選手が行う対戦型スポーツで、1チーム3人の選手が鈴の入ったボールを投球して攻撃したり、鈴の音を頼りに身体全体を使って守ったりして、得点を競い合います。視力の程度に関わらず、全選手アイシェードを装着してプレーします。


今月1日、大一番に向けた最後の合宿を取材しました。
気持ちの高ぶりを抑えるように、日本としての戦い方を入念に確認していました。これまで取材を続けてきましたが、合宿を積み重ねてきて、その成果が見えてきているように思えます。


20151106_yamaken001.jpg東京・青梅市総合体育館。選手1人1人が、今大会への意気込みや周りへの感謝の気持ちを伝え、合宿スタート。


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伊藤雅敏選手。パワーとスピードが持ち味。「目指すのは金メダルのみです」


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チームミーティング。連携を確認。


20151106_yamaken004.jpg(左)守りの中心、キャプテン浦田理恵選手。「東京パラリンピックにつなげるためにも、きっちりリオ行きを決めてきます」。(右)攻めの中心、安達阿記子選手「ここまできたことに感謝しています。精一杯力を出して勝負します」。


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相手のボールがどこから来るか。センター浦田選手の抜群のサーチ力に期待。


<今大会のスケジュールと展望>
男女ともに、予選リーグ総当たりで試合を行い、上位4チームが準決勝に進みます。
準決勝は、1位 vs4位、2位 vs3位で行われ、勝ったチームが決勝に進みます。


【男子】
日本代表:信澤用秀(キャプテン)、中村義弘、工藤力也、伊藤雅敏、川嶋悠太、辻村真貴
出場チーム:日本、中国、イラン、オーストラリア、韓国(5か国)
※中国は5月の世界選手権準優勝で出場権を獲得済み


<予選リーグ>(表記は日本時間)
11月8日(日)12:30~ 韓国戦  
   9日(月) 10:00~ 中国戦 
        17:00~ オーストラリア戦 
    10日(火)12:00~ イラン戦 
    11日(水) 準決勝
    12日(木) 決勝


中国、イランがライバル。予選リーグの最終戦、世界ランキング4位(8月末現在)のイラン戦で勝ちきることができるか(日本は18位)。今年5月の世界選手権では、5-5で引き分け。得点源の伊藤選手を活かすため、他の選手がフェイクなどを使っていかに連動し、相手をかく乱するか。センター川嶋選手を中心に守って、速い攻撃への切り替えで試合を支配したい。初戦の韓国に勝ち、チームとしての勢いをつけたい。



20151106_yamaken006.jpg池田貴ヘッドコーチ
「順調にチームは仕上がってきた。ここまできたら強い気持ちが大事。これまで日本は、リードしているのにおどおどしているような展開が多かった。“逃げきる”のではなく“勝ちきる”という、強い気持ちを持って、大会に臨みたい」

 


【女子】
日本代表:浦田理恵(キャプテン)、安達阿記子、天摩由貴、欠端瑛子、安室早姫、若杉遙
出場チーム:日本、中国、オーストラリア、モンゴル、タイ(5か国)
※中国は5月の世界選手権準優勝で出場権を獲得済み


<予選リーグ>(表記は日本時間)
11月8日(日)11:30~ モンゴル戦
   9日(月) 11:00~ オーストラリア戦
    10日(火)11:00~ タイ戦
    11日(水) 10:00~ 中国戦
        準決勝(午後)
    12日(木)  決勝


一番のライバルは、すでに出場権を獲得している中国。5月の世界選手権では、準々決勝で対戦し1-0で惜しくも敗れた。逆にロンドンパラリンピックでは1-0で勝って金メダルを獲得している。因縁の相手に対し、世界に誇るディフェンス力を起点に、攻撃に結びつけることできるか。いつものようにロースコアの展開になると予想される。オーストラリア戦も気は抜けない。予選1位で通過したい。
 


20151106_yamaken007.jpg(写真中央)市川喬一ヘッドコーチ「受け身だと負ける。押し返す気持ちが大事。粘って粘って、その結果、後半必ず試合は動く。それを逃すな」



今大会の結果は、随時このホームページで紹介します。
みなさんも日本から熱いエールを!!




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