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Road to Rio 特別編 多様な可能性に"チャレンジ"。~日本パラリンピック委員会選手発掘事業2015~後編

2015年08月17日(月)

競技を体験したり、パラリンピック選手によるデモンストレーションも行われたこのイベント。選手発掘だけではなく、競技のおもしろさや“多様な”関わり方も感じることができました。後半の記事です!
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◆ボッチャ
一般社団法人日本ボッチャ協会の若松信司さんにお話を伺いました。


○この競技のおもしろさは?
ボッチャは、「ジャック」と呼ばれる白い目標球めがけ、赤ボール6個と青ボール6個をそれぞれ投球し合い、ジャックにどれだけボールを近づけられるかを競う競技です。ボールを転がすだけではなく、最近ではバウンドさせる選手もいて、立体/空間のテクニックが駆使されています。また、硬いボールは跳ねることができたり、柔らかいボールはくっついたり積み上がったりするので、どのタイミングでどの素材のボールを使うか、などの戦略もみどころのひとつです。

 

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○リオデジャネイロ・東京パラリンピックに向けてどんな人に参加してほしいですか?

あるロシアの選手は、手ではなく足でボールをつまんだり投げたりしていました。また、ランプと言う勾配具(上の写真、一番右の選手の前にあるもの)を使用したり、介助者と一緒に参加できるため、どんな障害の人も参加できる競技だと思います。そして、パラリンピックでメダルを獲った場合は介助者の方もメダルをもらえますよ!
実際、重度の脳性まひの方から高齢者からお孫さんまで参加できるので、“ユニバーサル”なスポーツであるところが魅力ですね。

 

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◇この競技をもっと知りたい場合は?
NPO法人 日本視覚障害者柔道連盟のホームページをごらんください。
Road to Rio vol.22 「"一球入魂"で勝利をつかめ! ~ボッチャ~」



◆柔道
NPO法人 日本視覚障害者柔道連盟の伊藤友治さんにお話を伺いました。


○この競技のおもしろさは?
パラスポーツの柔道は視覚障害者の方が行います。通常の柔道と異なる点は「組み合った」ところから始まることで、少しのルールの工夫で健常者の方とも対等に試合を行うことができます。
 

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○リオデジャネイロ・東京パラリンピックに向けてどんな人に参加してほしいですか?
柔道は「受け身」、自分の身を守ることから練習を始めます。視覚障害の方は日常的に段差につまづいたり、障害物に衝突するなど危険に遭遇しがちだと思いますが、そのような場合でも柔道の受け身を習得していれば大きな怪我になりにくいです。


1005_0004.jpg・「視覚障害者柔道のすすめ―自分への挑戦―」DVDより。

「怖い」「危険」というイメージがもたれやすいのですが、畳の上で行い、まずは「受け身」をきちんと学ぶので安全です。
視覚に障害がある人とも、ない人とも試合ができるので、ご自身の生活において積極性が増す人が多いようです。“身ひとつ”でできる競技ですのでお近くの道場などへ行き、是非やってみてください!


1006_DSC06541.JPGチームキャラクターの名前を募集しています!詳しくは以下のホームページにお問い合わせを。


◇この競技をもっと知りたい場合は?
NPO法人 日本視覚障害者柔道連盟のホームページをごらんください。

Road to Rio vol.15 「全身全霊で立ち向かう ~視覚障害者柔道~」



◆たくさんの競技、全部回り切れなかったのですが・・・

切断者スポーツクラブ「ヘルスエンジェルス」のブースでは義肢や装具の展示を行っていました。一番左は、北京パラリンピック日本代表の初瀬勇輔選手、その隣が、ロンドンパラリンピック日本代表の半谷(はんがい)静香選手。半谷選手は義肢を体験されていたのですがさすがスポーツ選手!勘がよく、すぐにバランスをとっていました。右のお二人は、NHK・ロンドンパラリンピックのプレマップにも出演されていた陸上の村上清加選手と、ヘルスエンジェルス代表・義肢装具士の臼井二美男さんです。

 

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1013_DSC06396.JPGこんなにカラフルな義肢もあるのですね!



1009_IMG_3079_R.JPGこの車いすは陸上競技用の「レーサー」と呼ばれるもので、低姿勢で乗ることで空気抵抗が抑えられ、早く走ることができます。(左が体験中の方)



1010_IMG_3127_R.JPGプールではパラカヌーの体験も。リオ大会からパラリンピックの正式競技になります。指導をされていた方からは、2020年への熱い思いをお聞きしました!



1011_DSC06320_R.JPGパワーリフティングは下肢に障害のある人の競技。イランには295kgのバーベルを持ち上げる選手もいるのだそう!腕の力だけでそこまで持てるのは驚愕ですね。



東京のイベントは終了しましたが、大阪の長居で同じイベントが8/26(水)に行われます。来年はリオデジャネイロ、5年後の2020年は東京でパラリンピックが行われ、それぞれの方にとってパラスポーツとの関わり方も一層多様になると思います。選手、介助者、ボランティア・・・実際に選手に見どころを直接聞くこともできます。体験会に参加して“多様さ”を実感してみませんか?

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