放送研究と調査(月報) - 目次

各国の「放送界の動き」に関する情報を掲載しています。

放送界の動き

2013年1月

1.2 テレビ朝日,初の年間プライム視聴率トップ

テレビ朝日は2012年の年間プライムタイム視聴率(ビデオリサーチ調べ,関東地区)で12.5%を獲得し,開局以来初めてトップに立った。全日とゴールデンタイムは昨年に引続き日本テレビが1位となり,テレビ朝日はいずれも2位だった。

1.7 NOTTVの契約者が50万を突破

NTTドコモの子会社で携帯端末向け放送局「NOTTV」を運営する「mmbi」は,有料放送「NOTTV」の契約者数が50万を突破したと発表した。契約者数増加の理由として,放送対応端末が17機種に増加し,放送エリアも22都道府県に拡大するなど視聴環境が整ってきたことをあげている。「NOTTV」は2012年4月に放送を開始し,年度内に100万の契約を目標にしている。

1.13 NHKスペシャル「世界初撮影!深海の超巨大イカ」が高視聴率

1月13日夜9時から放送されたNHK スペシャル「世界初撮影!深海の超巨大イカ」が,平均視聴率16.8%の高視聴率(ビデオリサーチ調べ,関東地区)をマーク。同番組は,世界最大級の無脊椎動物で,古来より船を沈めると恐れられてきた伝説のイカ「ダイオウイカ」を追跡,世界で初めて動画撮影したものだ。深海でその生きた姿を見た者はいないとされてきたが,透明ドーム型で340度の視界をもつ最新鋭の潜水艇に超高感度カメラをとりつけ,撮影に成功した。ツイッターなどネットでも話題を集めた。

1.16 総務省がNHKネットラジオの地域放送番組の配信を認可

総務省は,NHKのインターネットラジオ「らじる★らじる」で地域放送番組の配信を認可した。新たに認可されたのは近畿広域,中京広域,宮城県域などの各地域放送の番組。総務省が募った意見では,民放関係者から地域放送番組の全国配信に反対する意見も出された。

1.16 電監審 基幹放送局一斉再免許等に向けた規定整備案を適当と答申

2013年10月末に基幹放送局の免許期間が満了することから,その再免許等に向けた関係規定整備のための放送法施行規則等改正について,電波監理審議会は諮問案を適当とする答申を行った。地デジ移行後の再免許等となることから,新たな難視解消への取り組みや,アナログテレビ放送関係規定削除関連の整備等がなされた。これを受けて,総務省は速やかに省令等の改正を行うとしている。

1.17 V-Lowマルチメディア放送民放連ラジオ局の35%が参入希望なしか未定

民放連が加盟ラジオ局99社に行ったV-Low参入意向調査の結果がこの日の会長会見で公表された。希望する65%,希望しない10%,25%は現時点では未定とした。民放連は調査の前提として,初めて設備投資額の試算を示した。こうした調査は10年にも行われ,その時は96%が参入希望であったが,今回の調査では意向が大きく分かれる結果となった。

1.23 薄型テレビの出荷台数 過去最悪の前年比67%減

2012年の薄型テレビの国内出荷台数は645万台で対前年比67.5%減と過去最大の減少幅になることがわかった。これは電子情報技術産業協会(JEITA)が公表したもので地上デジタル放送の移行に伴い,2010年に2,519万台,2011年に1,982万台と大幅な出荷台数となっていたが,その反動で需要が落ち込んだ形となった。

1.29 総務省,4Kの放送開始時期を前倒しへ

次世代のテレビ放送規格「4K」の放送開始時期について新藤総務大臣は,当初の予定を2年前倒しして実施する方針を,この日の会見で明らかにした。総務省の情報流通行政局長はこれまで「4K放送は2016年から」としていたことから,2014年の実施に前倒しされたことになる。「4K」は現在のフルハイビジョンの4倍の画素数をもつ高画質テレビ放送規格。