NHKアナウンサー新人研修 講師の横顔に迫る② 「のど自慢」司会の廣瀬智美アナウンサーの質問が止まらない!
- 2024年5月22日
- 瀬田 宙大
- アナウンス室/「ハートネットTV」担当
シリーズでお届けしている、2024年度NHK新人アナウンサーの専門研修の講師の横顔に迫る。
今回は廣瀬智美アナウンサーです。
前回ご紹介した瀧川剛史アナの同期で、鹿児島や大阪を経て東京アナウンス室へ。これまで甲子園やオリンピックの開会式をはじめ、各スポーツの現場でキャスターや取材を担当。現在は「のど自慢」の司会を二宮直輝アナウンサーと交代で務めています。
あくなき興味!
やまない質問!!
まるで「のど自慢」!!!
研修初日は、新人アナウンサーの自己紹介からスタート。12人それぞれが自分の関心があることや強みなどをプレゼン!講師陣は、気になったことをメモして質問。ひとりひとりのキャラクターに迫りました。
その際、最も前のめりに質問をしていたのが廣瀬アナ!新人アナへの質問が止まりません…。
例えば、羽深未奈乃アナウンサーが、フィンスイミング(足ヒレをつけて行う水泳競技)の経験を生かして、将来NHKの潜水班にも挑戦したいと自己紹介をすると…
NHKに潜水班があるってどうやって知ったの?
「どーも、NHK」の放送を観て知りました。
特訓、厳しいけど大丈夫?
もちろん!
ところで、どんな経緯でフィンスイミングをはじめることになったの?
大学で新しいことに挑戦したいと思ったのがきっかけです。そこで見つけたのがフィンスイミング!自分の足で泳ぐよりも推進力が1.5倍ほどと、そのスピードに魅了されました。
あまり詳しくないんので教えてほしいんだけど…、足はどういう動きなの?
1枚のヒレで泳ぐときはドルフィンキック。2枚のヒレで泳ぐ時はクロールと同じです。
水の中での感覚って違うの?
全く違います。本当に速くて、1本泳いだだけでも気持ちが晴れやかになります。
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その後も続く…
潜水班について詳しくは
☞そこでしか言えない”すごい”を届ける、潜水アナウンサーの極意(NHK広報局note)
また、コロナ禍で大学生活をスタートした際、新たにラクロスを始めたという新人アナには。
なんでラクロスを始めることにしたの?
高校まで続けた野球の経験を活かしつつ、新たなことに挑戦したくて。その結果、投げる動作が応用しやすいラクロスにしました。
コロナ禍でどんな練習してたの?
最初はオンライン筋トレです!
どんなところを意識したの?
画角ですね(笑)
…先輩に見てもらわないといけないからね!
そっちもですが、見せたくない…という意味でもこだわりました(笑)
鍛え方次第で怒られちゃうからか(笑)
最近はスマホだけで生中継をすることもあるから、その画角を探った経験も生きるかもね!がんばって!
などなど。
無限にわきだす興味。短い言葉で次々と質問している様子は、まるでインタビュー研修のよう。
間髪入れずに次々質問する様子に、わたくし瀬田、どうしても気になることがあり、先輩に質問してみました。
廣瀬先輩の人への興味、質問力はどのように育まれたんですか?
原点は、子どもの頃かもしれません。
転校が多かったので、新しい環境ですぐなじむために、どんな子なのか、どんな先生なのか、あらゆる人に興味津々でした!
アナウンサーの仕事をするなかで、子ども時代に培ったものがより磨かれていったのですか?
仕事を始めてからは、スポーツの取材現場で多くのアスリートにお話を伺う機会を頂きました。
自らの限界を越えようと力を尽くし、それぞれの勝負に挑むお話には、私たちの人生にも通じる大切なメッセージがあり、いつも自然とその人間ドラマに引き込まれていました。
今は「のど自慢」で各地域の方々とお話しする機会があると思いますが、どんなことを大切にしているんですか?
私がお話を伺うのは、歌に思いを乗せて、それぞれの地域で懸命に生きる皆さんです。人の歩みは唯一無二で、そこから感じられる魅力や個性を放送でもお届けできたらと思っています。
質問する時には、言葉を聞くだけでなく、目を見つめ、間合いや表情にも注視、答えてくださる方の思いを逃さぬよう心がけています。
でも、一番近くにいる我が子に、気になることを問いかける時「ママ、顔がこわい」と言われることも…自分の表情にも気を配らなければです(笑)。
≪「のど自慢」舞台裏≫
放送で歌唱する皆さんは、前日の予選会を通過した20組。毎回、予選会には書類選考を通過した200組ほどがエントリー。歌唱後に、司会のアナウンサーとディレクターとで対話。どのような思いで参加したのか、選曲や衣装、ふりつけなど、気になったことを質問します。このやりとりをもとにして、鐘が鳴ったあとのインタビューが行われます。
20年近くアナウンサーをしていて感じるのは、私たちの仕事は、「話すこと」よりも、「話を聞くこと」に重心があるということ。
その基本を、新人とのやりとりのなかで、自然と表現した廣瀬先輩。わたくしも勉強になりました!
廣瀬アナから
新人アナウンサーへ
12人がとても良い空気でつながっています。全員がお互いを下の名前で呼び合って、特定の誰か…ではなく、どのメンバーの組み合わせでも、いつも楽しそう!
その一体感、連帯感が生むパワーがあり、研修の講義や実践も常に意欲的。「学べた」「面白かった」「楽しかった」と前向きな気持ちを皆で共有する姿が本当にうれしく頼もしいです。
友情も育みながら研修を走り抜けてきた新人の皆さん。
それぞれの赴任地でも切磋琢磨しながら、かけがえのない仲間がきっと心の支えになると思います。
私たち講師陣はこれからも皆さんの応援団。それぞれの目標に向かう姿を見守らせてくださいね!
新人アナウンサー出演予定
次回は佐藤俊吉アナ!
次回は、廣瀬アナの1期後輩。
初任地 九州という共通点がある佐藤俊吉アナウンサーをご紹介します。
2024新人アナウンサー
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※新人アナウンサーのプロフィールは後日公開予定です。