いつも「やままる」をご視聴いただきありがとうございます。
キャスターの木下です。
皆さんから送られてくる「とてけろ」の投稿写真も、
雪囲いや落葉の写真など、冬らしいものが増えてきました。
季節は進み、本格的な冬がやってきますね…。
皆さん、「きょうだい児」と言うことばをご存知でしょうか?
自分の兄弟姉妹に、障害者がいる人たちのことを指します。
主に、SNSのハッシュタグなどで使われている言葉です。
きょうだい児は、幼いころに寂しい思いをしたり、
兄弟姉妹のことでからかわれ傷ついたりと独特な悩みを抱えています。
さらに、「親を困らせたくない」と
誰かに相談しにくいとされ、孤立感を抱えることもあります。
そんな中、現在、全国各地で「きょうだいの会」が出来ていて
悩みを共有し発信しようという動きがあり、
今、きょうだい児たちが声を上げ始めています。
先日、山形できょうだい児の立場で講演した人がいます。
佐藤静香(44)さん。
2つ年下に、知的障害の弟・豊明さんがいます。
大人になった今、これまでの悩みを話してくれました。
〈動画の配信期間は終了しました〉
きょうだい児の悩み①
「幼少期に、周囲から心ないことを言われる」
静香さんは、豊明さんのことでからかわれることがありました。
大好きな弟をからかう人に、静香さんは怒りを感じるとともに、
深く傷ついていました。
きょうだい児の悩み②
「障害者の兄弟姉妹を守れなかった自分を責める」
弟がいじめられるたび、かばい続けた静香さん。
しかし、成長するにつれ「自分も白い目で見られたら嫌だ」と思いはじめ、次第に弟のことについて口を閉ざすように。
しかし、弟のつらい気持ちも自分が1番わかっていました。
弟を守れなかったときは、自分を責めていました。
きょうだい児の悩み③
「結婚先の家族に障害者の兄弟姉妹を理解されるか気がかり」
結婚を考えていた際、弟のことを結婚先の家族にどのように説明すればいいのか。受け入れられるのか、不安に思ったそうです。
それもあって、一時期結婚に消極的になった時期がありました。
実際は、その心配はき憂に終わり両家共に仲のよい関係を築いているそうです。
今回、きょうだい児を取材しようと思ったのは、ある友達のことばでした。
雑談の中で、友達が「自分はどうせ幸せになれないよ」と言うのです。
どうして?と思い、話を聞くと、その人はきょうだい児でした。
明るい性格の友達でしたのでそんな思いを抱えていたなんて、想像もつきませんでした。
それから、きょうだい児の気持ちを知りたいと思いました。
きょうだい児は、外見からは、当事者であるかどうかわかりにくいです。
だからこそ、きょうだい児の存在をまず知っていただけたらと思います。
当事者の方で悩みを抱えている人がいましたら…、
こちらが相談などの窓口になるそうです。
「全国障害者とともに歩む兄弟姉妹の会」
URL https://www.normanet.ne.jp/~kyodai/ (NHKページから離れます)
TEL&FAX 03-5634-8790
(電話での対応は遅れる場合があるそうです)
医療的ケア児 やままる アナウンサー・キャスター 動画 木下愛季子
木下愛季子 | 投稿時間:00:50