今年はバスケが熱い!栃木県も熱い!
- 2023年11月09日
2023年の夏、日本中を盛り上げたバスケットボールのワールドカップ。国内では10月にBリーグが始まりました。大人から子どもまで今、バスケットボールが熱い!!県内各地でバスケットボールを盛り上げる活動をしている人たちを取材しました。
(宇都宮放送局カメラマン 大矢拓生)
栃木県内、バスケットボールが熱い!!
県都・宇都宮市はBリーグ宇都宮ブレックスのホームタウン。ことしも3人制バスケットボール3x3の世界大会の開幕戦が行われ、たくさんの人たちでにぎわいました。栃木県では、バスケットボールが人気のスポーツです。
みんなバスケットボールに熱中!
県内では新たにバスケットボールを始める人たちが増えていて、特にこの夏のワールドカップ以降、12歳以下の子どもたちが増えています。
プレーができる場所は?
バスケットボールは体育館でプレーすることの多いスポーツですが、施設の予約状況に左右されるなど、県内では多くの人たちにとっていつでもプレーできるとは限りません。
県内のバスケットコートをめぐる現状は
栃木県バスケットボール協会 鈴木克美専務理事
競技人口は増えてもバスケットボールに親しむ環境が少なく、年を重ねてから辞めてしまう人が多い。新規のプレーヤーを増やす意味でも、街中に気軽にバスケットボールができる公園や場所がもっと必要です。
気軽にプレーを~行政の取り組み
宇都宮市は子供たちにバスケットボールを気軽にプレーしてもらう取り組みを進めています。2016年から市内の全小中学校に3x3の公式球を配り、そして7割以上の学校の校庭にバスケットゴールを設置しました。
バスケットゴールがきっかけに
宇都宮市にある晃宝小学校校庭の一角です。市によって設置されたバスケットゴール近くで子どもたちの声が響きます。学校ではなるべく多くの子どもたちに親しんでもらおうと、曜日によってコートを使う学年を分けています。
休み時間には必ずバスケットボールをする6年生の児童たち
“もともとバスケットはやっていなかったけど、この場所にゴールができたのでバスケをやり始ました。中学でもやりたい”
“スリーポイントが届かなかったけど毎日練習して届くようになりました”
“バスケ”を好きになってほしい
宇都宮市都市魅力創造課の高橋聖矢さん
早いうちから子どもたちにバスケットボールに触れてもらってバスケを好きになってもらいたい。プレーするだけじゃなく、親や先生たちが見る楽しさを知ってもらい街全体がバスケットボールで盛り上がってくれると嬉しい
小山市には本格的な屋外コートがオープン
小山市にある屋外のバスケットコートです。コートにライン、センターラインだけでなくスリーポイントライン、フリースローライン、さらにはインサイドのゾーン内エリアにも色が塗られています。スリーポイントラインやセンターラインは公式基準用コートに沿ってすべて測定して引かれている本格的なバスケットコートです。
バスケットコートを作ったのはパン店経営者
実はこのバスケットコートを作ったのはパン店経営者の笠井麻衣さん。きっかけは笠井さんの息子がバスケットボール部に入部した事でした。バスケに興味を持った笠井さんは簡易的なバスケットゴールを設置しました。その後口コミでバスケットボールができる場所があると広まり、プレーをするためにやって来る人が増えました。それと同時にパン店に来る子連れのお母さんとバスケットボールの話題をすることが徐々に増えたそうです。その際、お母さん方が口をそろえて、“子どもがバスケをする場所がない”と話していました。
“ないならつくればいい”
笠井さんは県内外の屋外コートや公園を視察したり、バスケボール仲間からいろいろな話を聞いたりして計画を進め、地元の人たちと協力して、この夏バスケットコートをオープンしました。
老若男女がバスケを楽しむ
オープンから3か月。
取材に訪れた秋晴れの日、たくさんの人たちが笠井さんのコートを訪れていました。
ゴールの高さを調整できるので初心者の子供たちも気軽にバスケットボールにふれることができます。
学生の時以来、久しぶりにプレーしたという男性たちや、中には元バスケットボール部で、子供が生まれて以来バスケットボールをやってなかった女性もいました。
女性はバスケットボールの映画をみて再び“バスケがしたくなりました”と話してくれました。
笠井さんは“バスケットを通してたくさんの人たちが笑顔になってコミュニティが広がっていけばうれしい”と話していました。
バスケがしたいです
今回の取材で、街中で気軽にプレーの出来る場所が意外に少ないことを知りました。
そして、バスケットボール協会や行政、そして民間の人たちがバスケットボールのすそ野を広げる活動に取り組んでいる事を知りました。以前取材した宇都宮ブレックスの比江島慎選手は“小さい頃は公園で兄と1on1をしてバスケットボールを練習してました。そこで練習してたのが今に繋がっています”と話していました。それがあの有名な比江島ステップの原点になったそうです。
日頃からバスケットボールに親しむ環境が整うことで競技人口が増えると、県内から比江島選手に続く選手が出てくる日もそう遠くないかもしれませんね。