2023年のプロ野球ドラフト 富山県ゆかりの選手の指名が続出
- 2023年10月31日
10月26日に東京都内で行われたプロ野球のドラフト会議。
富山県に関係のある選手は7人が指名されるという、近年でもまれに見る多さでした。
これまでの取材メモから7人の選手の特徴を紹介します。
(富山放送局 キャスター 島津有希)
2位指名が2人
巨人から2位で指名されたホンダ鈴鹿の森田駿哉投手は富山商業高校出身の26歳。
森田投手は、身長1メートル86センチの左ピッチャー。
最速154キロのストレートとキレのあるスライダーで、バッターを打ち取るピッチングが持ち味です。
巨人から指名を受けた森田投手は巨人への印象を次のように語っていました。
「率直にうれしい。この年齢になってでも評価してもらえたことはすごいありがたいことです。小さい頃から巨人が好きな方が(周りに)多かったり、僕自身も巨人戦を見に行くことも多かったので、昔からファンというか、すごい好きなチームの1つでした。チームに必要とされる選手になれるようにプロ野球でも頑張っていきたい」(森田投手)
森田投手の高校時代を知る富山商業高校硬式野球部の前崎秀和監督は、「大学・社会人といろいろと苦労してきて、その成果としてプロから声をかけていただいて本当によかった。ここをゴールにせずにチームに勝ちをもたらすような投手になってほしい」と期待を込めて話していました。
千葉ロッテマリーンズから2位で指名された独立リーグ富山サンダーバーズの大谷輝龍投手は23歳。
大谷投手は身長1メートル80センチ、体重82キロの右投げのピッチャーです。
地元石川県の小松大谷高校を卒業後、社会人チームを経て、今シーズンから富山サンダーバーズに入団しました。
最速159キロの球威のある速球が持ち味です。
千葉ロッテから指名を受けた大谷投手は、プロでの活躍を具体的に描いています。
「支配下を目標にしてたので2位という順位は率直にうれしい。おそらく最初は中継ぎで使ってもらえると思うので、1イニング3人でしっかり抑えたいと思いますし、1年間通してケガなくフル出場できる投手になりたい」(大谷投手)
福岡ソフトバンクホークスから5位で指名されたロキテクノ富山の澤柳亮太郎投手は、東京都出身の23歳。1メートル80センチ、体重95キロの右投げのピッチャーです。
鋭く落ちるフォークとキレのあるカットボールを武器に、2022年には23歳以下の日本代表に選ばれ、ワールドカップの優勝に貢献しました。
ソフトバンクから指名を受けた澤柳投手は、「指名されたのは日頃から応援してくださった方々の支えがあったからです。社会人として培った責任感など持って、結果で恩返しできるように頑張ります」と抱負を語っていました。
楽天イーグルスから8位で指名された氷見高校の青野拓海選手。
中学生まではキャッチャーでしたが、高校ではチーム事情でピッチャーに挑戦し、力強い打撃をみせる投打の二刀流で注目を集めていました。
夏の大会が終わったあとはプロ入りを目指し、サードの守備や打撃を中心に練習していました。
鋭い選球眼と長打力のある打撃で、高校では練習試合を含めて、通算23本のホームランを記録しました。
育成選手の指名も
巨人から育成1位で指名された富山市出身で東京国際大学の三浦克也投手は22歳。
身長1メートル79センチ、体重80キロの左投げのピッチャーです。
伸びのあるストレートが持ち味で、左の中継ぎとして期待されています。
阪神タイガースから育成1位で指名された黒部市出身で富山サンダーバーズの松原快投手は24歳。
身長1メートル80センチ、体重84キロの右投げのピッチャーで、最速156キロと鋭く曲がるスライダーが持ち味です。
地元の高朋高校を卒業後、社会人野球を経て、昨シーズン富山サンダーバーズに入団。
今シーズンは30イニングあまりを投げて、防御率0点89と抜群の安定感を見せました。
千葉ロッテマリーンズから育成3位で指名された髙野光海選手は、兵庫県宝塚市出身の19歳。
身長1メートル86センチ、体重83キロの恵まれた体格で、リーグ戦では39試合に出場。
出塁率は3割を超え、ホームランも5本を打ちました。
取材を終えて
プロ入りを夢見て、社会人チームや独立リーグの門をたたいた選手。
チームを優先して大好きなポジションを変更した高校生。
一人一人にはここまで長い道のりがありました。
選手たちのNPBにかける思いや日々の努力が報われたドラフト会議の結果といえます。
富山県ゆかりの選手たちのプロ入団後の活躍に期待が高まります。