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老舗家具店のエコ施設に岩﨑果歩アナ潜入!どんなエコ活動が?

  • 2023年05月02日

NHK富山アナウンサーの岩﨑果歩です。
午後6時10分から放送している『ニュース富山人』には月に1回、県内のエコ活動を紹介する「みんなでちょいエコ宣言!」というコーナーがあります。富山には豊かな海の幸に恵まれた富山湾、おいしい水や農産物、美しい立山連峰、守りたいものが多くありますよね。みなさんと一緒に気軽にエコ活動に取り組めたらという思いで、“ちょいエコ”をご紹介しています。
今回お伝えするのは、「老舗家具店のちょいエコ」です。 家具店ならではの課題を解決しようという取り組みと、そこで働くみなさんの”ちょいエコ”を聞いてきました!

捨てられる家具に新たな価値を!

富山市問屋町にオープンした施設

富山市にある創業175年の老舗家具店。 去年9月、新たな施設をオープンしました。 
その名も「トトン」。 富山市の問屋町にあり、 施設には金づちの「トトン」という音が響くことから そう名付けられました。 では、施設の中をご紹介します!

環境に配慮した商品を販売するショップ
家具の修理・DIYスペース
富山の食材を取り入れたカフェ
リサイクルした家具を使うコワーキングスペース

エコな生活用品を提案したり、富山産の食材を使った料理を提供したり、使われなくなった家具をアップサイクルしたり、サステイナブル=持続可能な暮らしの提案を目指しています。

そんな施設のコンセプトは、「捨てるをまわす」。 
捨てられるはずだった家具に新たな価値を与えているのです。
その証拠がこちら!!

古くなったマットレスを、捨ててしまうのではなく、くり抜いて観葉植物を飾りました。
とても斬新ですよね!さらに・・・

こちらはパイプ椅子の脚をカットし、ブランコのようにしました。ただ椅子を置くだけでは面白くないと、 遊び心を加えて家具をアップサイクルしているそうです。

店長 上野理絵さん

お客様に新しい家具をお届けするとき、今はもう使わないからと言われて引き取ってくる古い家具がたくさんあるんですね。そういった家具が本当にたくさん集まってきていて、それがゴミになってしまうのをどうにかできないかなと、トトンがスタートしました。

施設で働くみなさんの“ちょいエコ”は?

とことんエコと向き合う老舗家具店の施設。では、そこで働くみなさんはどんなエコ活動をしているのでしょうか?聞きました!

岩﨑アナ

普段のちょいエコ活動を教えてください!

店長 上野理絵さん
上野さん

この着ている服は、古着をリメイクしたワンピースです。上の部分が古着で、下の部分が新しいものになってます。そういうものを組み合わせて服を作っている方々がいて、そのコンセプトもすてきなんですが、この形がすごく可愛くて、つらくなく楽しくサステイナブルなことをできるなと思って選びました。

岩﨑アナ

おしゃれをしながら楽しくエコ活動をするのがポイントですね!

上野さん

他には、酒かすを使った料理もしています。酒かすは産業廃棄物として廃棄されてしまうので、その事実を知ってもらって活用法を考えてもらいたいと、この施設で料理教室を開きました。私も酒かすパスタを作りましたよ。

上野さんが作った酒かすパスタ
上野さん

酒かすとベーコン、玉ねぎ、生クリームを入れて作りました。
酒かすの風味がしてとてもおいしかったですよ。

岩﨑アナ

酒かすの料理を楽しむことがフードロスにもつながる、一石二鳥ですね!

施設内のカフェをプロデュースする森田万里沙さん
岩﨑アナ

森田さんはどんなエコ活動をしていますか?

森田さん

竹の素材でできている歯ブラシを使っています。
見た目もめちゃめちゃ可愛いですし、気に入っています。

岩﨑アナ

どうして竹の歯ブラシを使おうと思ったんですか?

森田さん

身近なものって、プラスチック製のものが多いと思うんですが、歯ブラシって消耗頻度も早いですよね。すごく環境に良くないことをしているなと感じていて、だったらより優しそうなものを選びたいなと思って選んでみました。

森田さん

あと、金継ぎしたお皿を使っています。気に入っているお皿こそ、欠けてしまうとやっぱり悲しいじゃないですか。それを自分で金継ぎして、よりデザインぽく見えてかっこよく長く使えるというのはすごくうれしいことだなと。

岩﨑アナ

金継ぎした部分もスタイリッシュな模様になっていて、むしろかっこいいですね!

施設で接客を担当する坂本彩子さん
岩﨑アナ

坂本さんのちょいエコは何ですか?

坂本さん

フードロスを出さないように買ったものはできるだけ使い切ること。それから、夫が野菜を作ってくれているので、ちゃんと使い切るようにしています。

坂本さんが取り組む家庭菜園
岩﨑アナ

どんな野菜を作っているんですか?

坂本さん

冬だったら大根とかネギとか、自分の家で消費できるくらいしか作れないので、無駄にならないような量を作っています。

岩﨑アナ

夫婦で取り組むエコ活動、より頑張れそうですね!

施設にはフォトスタジオもあります!
家族写真はもちろん、店のホームページに掲載する商品もここで撮影しているそうです。

およそ1000台のカメラ

何と言っても目を引くのが、たくさんのカメラ!
すべて、このスタジオのカメラマン、室澤さんのカメラです。
 

フォトグラファー 室澤敏晴さん
岩﨑アナ

室澤さんのちょいエコを教えてください!

室澤さん

機械もののカメラは時々シャッターを切ってあげないと壊れてしまうので、なるべく壊れないようにメンテナンスしています。こうやってみなさんに見ていただいたり触っていただいたりすれば、カメラも喜ぶと思います。

岩﨑アナ

カメラを大切にする室澤さんならではのちょいエコですね!

施設の利用者の“ちょいエコ”は?

(左)吉澤真樹さん (右)髙橋陽子さん

施設のリピーター、吉澤さんと髙橋さんです。先日この施設でDIYを体験したそうです。

廃棄寸前だった椅子の座面に思い思いの生地を縫い付けて、世界に一つだけの新たな椅子を作りました。娘さんのジーンズやお気に入りの生地が良い味を出していますよね!
 

岩﨑アナ

DIYをするなど普段からエコ活動をされていますが、
他に何かやっていることはありますか?

髙橋さん

そんな立派なものはないですけど、
昔の着なくなった着物を使って小物を作ったりしています。
なかなか着物を着る機会は減ってしまっていますが、
でもおばあちゃんの着物とかもったいないじゃないですか。

吉澤真樹さん

吉澤さんは、着なくなった着物を使ってクッションを制作。
車の中で使っているそうです。

岩﨑アナ

お二人のちょいエコの原動力は何ですか?

髙橋さん

“もったいない”、だよね。ただ単にもったいない。

吉澤さん

主婦だから最後の最後まで使い切ってやれという気持ちが強いから。
大きいものからどんどんどんどん、はぎれのはぎれまで使い切る。

岩﨑アナ

もったいない!と思える気持ちが大事ですよね。
私も最後の最後まで物を大切にしたいと思いました。

ご協力いただいたみなさん、ありがとうございました!

今回、施設で働く人や利用する人にお話を伺って一番印象的だったのは、みなさんエコ活動を楽しんでいることでした。やらなければいけないという義務感ではなく、「おしゃれだから」「リメイクするのが好きだから」という理由で取り組んでいらっしゃいました。そういう気持ちで取り組むエコは、大変なものではなく、むしろ日々の暮らしを豊かにしてくれるものでもあると感じました。私も自分が楽しいと思えるエコ活動を見つけていきたいと思います!

  • 岩﨑果歩

    アナウンサー

    岩﨑果歩

    ニュース富山人キャスター

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