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気を付けて!土砂災害

土砂災害防止月間
  • 2023年06月14日

北陸も梅雨の時期を迎えました。
6月初めには、東海地方などで線状降水帯が発生するなど記録的な大雨が降り、広い範囲に被害をもたらしました。

年々雨の降り方が激しくなる中、河川の氾濫などとともに、この時期、気を付けたいのが土砂災害です。

6月は“土砂災害防止月間”
きょうはこの土砂災害から命を守るためにどうしたらいいのか、身近な事例を参考にしながら紹介したいと思います。

 

そもそも土砂災害とは

山や崖が崩れたり、その崩れた土砂などにより、人の命や建物に被害を及ぼす災害のことです。

具体的には、水の流れにより土砂や石が一気に下流に押し流される“土石流”、斜面が突然崩れ落ちる“がけ崩れ”、地面が大きな塊のままずれ動く“地すべり”があります。

 

富山で起きた土砂災害

まずは県内で起きた土砂災害から。

平成26年7月 魚津市

こちらは9年前、崩れた裏山の土砂に襲われ、倒壊した魚津市の神社です。
このときは、24時間で250ミリを超える記録的な大雨が降り、魚津市内で被害が相次ぎました。

 

平成29年1月 南砺市利賀村

こちらは6年前、南砺市利賀村のスキー場跡地で起きた土砂災害の様子です。
山の中腹から崩れた土砂が流れ、ふもとの住宅や県道にまで被害が及びました。

 

昭和58年7月 小矢部市 (画像提供:富山県)

そしてもう1枚、こちらは昭和58年、40年前に撮影された写真です。

梅雨末期に降り続いた雨により、小矢部市できわめて大規模な地すべりが起こり、金沢市へと通じる国道359号が1.2キロにわたり寸断されました。地域内に家屋はなく、人的な被害はほとんどありませんでしたが、国道が復旧するまでに3年以上かかりました。

 

土砂災害の発生件数

土砂災害の発生件数を、直近の10年間(平成25年ー令和4年)で見てみますと、全国で年間およそ1450件、多い年には3000件以上も起きています。
そしてこれは、その前の10年に比べると、およそ1.2倍に増えています。

温暖化の影響もあり集中豪雨の頻度が増えるなど、雨の降り方が以前とはだいぶ変わってきているようです。富山に住む我々にとっても、決して人ごとではありません。

 

土砂災害から命を守るために

まずは、第1のポイント、「危険な場所の確認」です。
そのために使うのが、ハザードマップです。

小矢部市土砂災害ハザードマップ 全域版

こちらは、小矢部市全域の土砂災害ハザードマップです。
この全域の地図に加えて、地区ごとの地図もあります。

小矢部市土砂災害ハザードマップ 石動・埴生地区(拡大図)

これは石動・埴生地区の地図の一部を拡大したものです。

色が付いているのが、土砂災害の恐れがあるとして土砂災害警戒区域土砂災害特別警戒区域に指定されている場所です。

画面の左側、石動小学校に色がついているのが分かります。この小学校は特に地すべりの危険が指摘されている場所にあります。ここでは毎年、梅雨の時期に行政や地域が協力して“砂防教室”を行っています。このような場所に学校があるということをきちんと認識した上で、生徒も含めて土砂災害への意識を高めているのです。
(学校の裏山には、地下水を抜くことで、地すべりを起こしにくくする施設などが整備されています。)

令和4年6月 石動小学校での砂防教室 
(画像提供:富山県土木部砂防課)
令和4年6月 石動小学校での砂防教室(“排水ボーリング施設”見学)
(画像提供:富山県土木部砂防課)

まずは、住んでいる場所のハザードマップを見た上で、身近に危険な場所があるか確認しましょう。そしていざという時、どこにどのように逃げるか、事前に決めておくことが大切です。

ただ、色がついていないからといって、必ずしも安全とは限りません。実際に、この区域に指定されていない場所でも土砂災害は起きています。周囲に山の斜面や沢などがあれば、特に注意して下さい。

 

 

次は、第2のポイントです。
激しい雨が降り出しました、避難をするかどうか、どう判断しましょうか。

そんなときは、「危険を伝える情報を生かす」ことです。

土砂災害の危険が高まったとき、気象台と県から発表されるのが“土砂災害警戒情報”です。

富山県ホームページ

土砂災害警戒情報は、過去のデータなどをもとに、それぞれの地域ごとに土砂災害の危険が高まったとき出される情報です。この情報が発表された時は、すでに土砂災害の危険が高まっていますのですぐに安全な場所に避難してください

また深夜など暗い時間帯は、家から安全な場所まで移動するのにも危険が伴います。お年寄りなど移動に時間のかかる方もいらっしゃいます。気象情報などをこまめにチェックして、なるべく早め早めに、明るい内に避難するよう心がけてください。

 

 

最後の第3のポイントは、「前兆現象に注意!」です。

土砂災害は、第2のポイントでお伝えした避難の情報が発表されていないときに、突然起きることがあります。前兆現象に気づくことで、避難につながることもあるのです。

前兆現象には、山から異常な音が聞こえてきたり、斜面に亀裂が走ったり、崖から小石が落ちてくるなどがあります。とにかく五感をフルに働かせて、異常をキャッチすることが大切です。

普段と違うことがわかるのは、そこに住んでいるあなた自身です。とにかく不安を感じたら、早め早めに避難してください。

 


ポイント①~③の復習です。

何よりも大事なのは、“日頃から、いざというときに備えておくこと”です。自分や家族の命を守るためにも、ぜひハザードマップを確認するなど、できることからはじめてみてください。

 

NHKホームページの「NHK防災これだけは」には、さまざまな災害時に命を守るためぜひやってほしいことが記されています。土砂災害についての記事もありますので、ぜひ、確認してみてください。
 

https://www3.nhk.or.jp/news/special/saigai/basic-knowledge/basic-knowledge_20221210.html
  • 牧野雅光

    NHK富山局(防災士資格所持)

    牧野雅光

    報道の仕事に携わる中で、防災・減災報道の大切さを痛感し、 防災士の資格を取得しました。 とは言え、まだまだ。日々勉強中です。

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