ページの本文へ

鳥取WEB特集

  1. NHK鳥取
  2. 鳥取WEB特集
  3. 朝ドラ「ブギウギ」脚本担当 鳥取出身 足立紳さんインタビュー

朝ドラ「ブギウギ」脚本担当 鳥取出身 足立紳さんインタビュー

10月2日スタート!連続テレビ小説『ブギウギ』
  • 2023年09月27日

10月2日から始まる連続テレビ小説「ブギウギ」で脚本を務める、鳥取県倉吉市出身の足立紳さん。
自身が監督を務めた映画「雑魚どもよ、大志を抱け!」の上映会が鳥取県米子市で開催されたことに伴って帰省した足立さんに、NHK鳥取局・土田翼アナウンサーがインタビュー!
鳥取での思い出や、映画や脚本へのこだわり、そして連続テレビ小説「ブギウギ」について、たっぷりと話を伺いました。

インタビューのもようは、9月28日(木)午後6時10分からの
「いろ★ドリ」<総合・鳥取県向け>でもご紹介!

足立さんの映画が大好きな土田アナ 少し緊張気味

映画好きの足立少年 鳥取での幼少期

子どもの時から映画は好きだったのですか?

足立紳氏

好きでしたね。小学校の時から好きでした。

映画館には よく行っていたのですか?

小学生の頃から親に連れられて行っていました。
1人で行ったり友達と行ったりするようになったのは、中学生の頃からです。
実は、中学1年生の時に倉吉市の映画館がなくなってしまって(笑)
次にできたのは高校3年生くらいの時だったと思うんですけど、その間は米子か、鳥取まで見に行っていました
中学生にとっては、割とお金がかかってたのを覚えてますね。 

映画を作りたいと思ったのは いつごろからですか?

小学校の卒業文集では、将来の夢は映画監督と書いてましたね。 
中学生のころは「脚本」という存在を知らなかったので、漠然と「映画を作る人」になりたいと思っていました。

学生時代に映画のシナリオなどは書いていたのでしょうか?

映画は撮ったことなかったんですけど、学園祭で演劇の台本は書きましたね。 その時には「俺が書きたい!」って言ってやりました。

ラブストーリーだったと思うんですけど、話の内容は全然覚えてないんですよね(笑)
ただ2人ボクサーがいて、そのボクサーの間で揺れる女の人もいて、その三角関係みたいな話でしたね。

(卒業文集より)学園祭の演劇「トルコ行進曲」
紹介文には"ロマンスの巨匠 足立紳氏"の文字が!

脚本を書く上でのこだわり

脚本を書く上で、大事にしていることは何ですか?

人間の良い面だけを書くのではなくて、みっともない面や、どうしようもない面をひっくるめて書いてます。
見た人が"人って、どうしようもない部分はあるけど、まあ良いもんなんじゃないか"って思えるような作品になるようにと思って、そこが一番こだわってる部分です。

人間の“ダメ”な部分を描きたいと思ったきっかけは?

僕自身がダメな部分が相当多いので…
脚本とか映画を作っていく中で、自分自身を肯定しないとダメだなって
自分が自分を肯定しないと、誰も肯定してくれないからっていうのもあって、そういう作品をかくようになりましたね。

ブギウギの脚本を担当するにあたって…

ブギウギについてオファーがきた時はどんな心境でしたか?

テレビドラマをほとんど書いたことがなくて、「僕で大丈夫ですか?」って思いましたね。
「大丈夫です!一緒にやりましょう!」って言われて…

「あんな長いものをどんなふうに作ってるんだろう」っていう好奇心もあったので。

妻にも相談したら、妻から「もう絶対やったほうがいいよ!」と言われて、それで受けようと思いましたね。

当時の心境を思いだす足立さん

「ブギウギ」というタイトルに決まったときは?

東京ブギウギという歌とかを笠置さんが歌っているとき…ものすごい表情をされているんですけど(笑)
笠置さん自身、人生で相当辛いことがたくさん起こるんですけど、ずっと根底には明るさというのか、ユーモアというのが流れていて、それを全面的に押し出せるようなものにできるのではないかと思いました。

脚本を書くにあたって意識したことは?

明るく元気っていうのはあるんですけど、やっぱり明るく元気だけだとお行儀のいい「朝ドラ」になりそうだったので、時に人に迷惑をかけたりとか、人をイラつかせたりとか、そういう部分をちゃんと持ち合わせているような主人公にしたいなと思いました。

ブギウギの中で鳥取での自身の幼少期など盛り込んだところがありますか?

ありますね。
水川あさみさん演じる母親がちょっと親ばかなんですけど、その辺は割と自分の母親の感じを入れていますね(笑)

苦労したところはありますか?

後半になると慣れたんですけど、やっぱり15分っていう感覚がよくわからなくて(笑) 15分でも完結していて、なおかつ1週間分の75分で1つの作品になってるっていう感じが最初は難しかったですね。
以前NHKの「拾われた男」というドラマでご一緒した監督さんから、「1日1話、人に手紙を書くような感覚とか、ちょっとしたエッセイを書くような感じで書くといいですよ」と言われて、腑に落ちました。

ドラマの見どころの1つである音楽については?

なにか1つストーリーが終わるときに歌う歌っていうのが、達成感を感じるように作っていきたいなという思いがあったので、山場山場で歌われる歌が、ただの歌というより、聴いていて「こういうことを乗り越えて、この歌を歌っているから感動するな」って思うようにつくってますね。

どんなところを楽しんでもらいたいですか?

やっぱり歌と踊りですかね。 本当にそれを見ているだけで飽きないですし、 もちろんストーリーも面白いストーリーになっていると思うので、そこも見ていただきたいですけど、 やっぱり趣里さんの魅力がさく裂しているといってもいいと思いますね。

オーディションに立ち会わせていただいた時に、趣里さんのお芝居を見て、
猫の目のようにくるくる表情が変わって、そこがすごくチャーミングで…
ずっと見てたいなと思わせるところが本当にすごいなと。
とにかく趣里さんが輝くような…こんなセリフをいったら面白いだろうなとか、こんなことをやったら面白いだろうなっていうのをどんどん書いていきました。

最後に、視聴者の皆さんへ一言お願いします!

10月2日からブギウギが放送されます。
楽しくて明るくて笑って元気が出るドラマになっていると思いますので、ぜひご覧いただけたら嬉しいです。

2023年度後期 連続テレビ小説『ブギウギ』
【出演】趣里 水上恒司 / 草彅剛 蒼井優 菊地凛子 水川あさみ 柳葉敏郎 ほか
【放送予定】2023年10月2日(月)より放送開始
【作】足立紳 櫻井剛 <オリジナル作品>
【音楽】服部隆之
【主題歌】「ハッピー☆ブギ」中納良恵 さかいゆう 趣里
【語り】高瀬耕造(NHK大阪放送局アナウンサー)

ページトップに戻る