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【専門家に聞く】梅雨の時期リフォーム工事の点検商法にご用心

  • 2023年07月04日

梅雨のこの時期、家の点検といって訪れた業者とリフォーム工事の契約をめぐるトラブルが多くなることをご存じでしたか? トラブルを避けるための注意点を専門家に聞きました。

最近では、令和2年7月3日から14日にかけて徳島県内各地で大雨が降りました。

県消費者情報センターによりますと、この大雨の直後にリフォーム工事の契約をめぐるトラブルの相談が増えたといいます。

まずは相談の実例をイラストを交えてご紹介

どんな相談が寄せられたのか、イラスト形式で見ていきましょう。教えてくださるのは、徳島県消費者情報センターの 高橋沙織さん。イラストを描いたのも高橋さんです。

ある日、業者がいきなり訪問してきて、「近くで屋根工事をしていたらお宅の瓦が傷んでいるように見えたので、点検したい」と言われました。
 点検した後、業者が撮影した瓦の映像を見せられ 「かなりひどい。このままでは雨漏りするかも しれない。すぐに工事をしたほうがよい」と 言われました。
迷っていると「たまたま、きょうこの地域に 来ているので、今でないと契約できない」とせかされ、およそ40万円の契約をしてしまい ました。
あとから不安になって、工事をやめたいと連絡しましたが 「もうキャンセルできない」とどなられました。

リフォーム工事の契約をめぐるトラブルの手口は理解できましたか?

徳島県消費者情報センターの高橋さんによると、こういったトラブルを回避するための注意点は3つあるそうです。

トラブル回避の注意点

まずは「訪問に来る業者には応対しない!」ということが重要です。
ことば巧みに不安をあおられて冷静な判断をできないまま、契約をしてしまう可能性があるからです。

次に注意したいのは、仮にその業者に点検を依頼した場合でも、結果をうのみにしないということ!

ホントにひどいのかなって疑ってみるってこと。 
1人で決めない。 家族や周りの人と相談をする。
複数の業者で見積もりを取ることも大切です。

最後に、3つめの注意点は、「契約書面を受け取ってから8日以内であれば(訪問販売の場合)クーリングオフが可能」だということです。

さらに、特徴的なこととして、契約者が高齢者の場合について高橋さんは以下のように述べています。

契約が問題であることに気がつかないことがある。
期間がたってから子どもさんが気づいて相談するケースが多い。
家族や周囲が、ふだんからコミュニケーション・見守りを!

高齢の方が不当な契約を結んでしまっていないか、注意したいポイントは以下の3点です。

被害発生後の注意点も 

事前の点検だけでなく、実際に自然災害で家屋に被害が出たときの注意点も伺ったところ、「火災保険が使えるという勧誘に注意」ということでした。 
これは一体どういったものなのでしょうか?  

災害の後に業者が訪れて火災保険で負担なく修理ができるといって、家の修理を契約させるもののことです。

なるほど…注意点はありますか?

本当にその修理が支払い対象なのかと考えることが大切です。自分自身で保険会社に確認を。

最後にもう1つ注意点です。

それは「サポート料」です。

業者からサポート料という名目で請求をされることがあります。このサポート料そのものは違法ではないのですが……。

家の修理に保険が使える場合でも、サポート料は通常、補償対象にならないのです。

「保険が使えるから大丈夫!」と思ったら対象外で自己負担になってしまった、なんてことがあったら大変ですよね。請求の中身はしっかり確認しましょう。

困ったときは消費者ホットラインへ

毎回、お伝えしていますが、今回の事例以外でも、消費者問題で分からないことやトラブルがあったらこの番号へ!

188「い・や・や」で覚えてくださいね
  • 安田 真一郎

    徳島局 アナウンサー

    安田 真一郎

    内閣総理大臣及び経済産業大臣の事業認定資格  『消費生活アドバイザー』の資格を持つ。和歌山-岡山と、消費者問題に継続して取り組む。

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