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徳島・ポッポ街の子ども食堂 運営は大学生!下境秀幸アナ取材

  • 2023年06月14日

JR徳島駅前の商店街、ポッポ街にある子ども食堂。運営するのは、徳島大学の学生です。オープンから半年ほど、夕食時の様子を、下境秀幸アナウンサーが中継でお伝えしました。

徳島県内に急増!子ども食堂

最近、徳島県内に増えている子ども食堂。徳島県によると、ことし3月末の時点で80か所、この1年で2倍に増えています。安価で食事が提供されるほか(子どもは無料の場合も多い)、子どもにとって大切な場所になっているようです。

ポッポ街で聞こえる、子どもの笑い声

徳島市、JR徳島駅前の商店街「ポッポ街」。この一角に子ども食堂があります。その名も「ぽかぽか食堂」。利用する子どもに、ぽかぽかする気持ちになってほしいという思いでつけられました。

カフェを間借りして、週1回木曜日にオープンします。夕食時、午後6時台におじゃますると、子どもたちの笑い声が聞こえる、にぎやかな空間でした。

入り口には、メニューボードがかかっています。この日は「からあげ」がメイン料理。このメニューボードは、利用する小学生がかいたものでした。まさに「参加型」。子どもたちが楽しんで関わっている様子が、文字やイラストからも伝わってきます。

小学生がかいたメニューボード

訪れるのは、1日に20人から30人ほど。近くの学校に通う小学生や中学生などです。

入ってすぐあるのが、遊びスペース。トランプやパズルをしたり、絵を描いたり、思い思いに過ごしていました。

そして、となりに、食事スペース。子どもたちは好きなタイミングでやってきて、希望するタイミングで食事をします。

この日のメニューは、からあげ、みそ汁、ごはん、ポテトサラダです。

小学6年生に、味を聞いてみると

からあげは、中はジューシーで、外はカリカリです。

笑顔でこたえてくれました!

メイン料理に、サラダや小鉢などの副菜や、汁物もついて、バランスを考えた食事が提供されています。

運営するのは大学生

運営するのは、徳島大学の学生です。食材の買い出し、調理、子どもの遊び相手、すべて大学生が担っています。

去年12月にオープンし、半年ほどがたちました。今では常連の子どもたちもいて、にぎわっています。

今回の中継では、人気メニューの投票を行いました。最近のメニューの中から、当日、子どもたちに投票してもらいました。
エントリーしたのは、

「豚丼」(ボリューム満点)
「白身魚フライカレー」(やっぱりカレーは強い?)
「ビビンバ」(家庭ではなかなか食べないメニュー?)

さあ、 1位に輝いたのは、どれでしょうか。

 

 

1位は・・・ビビンバ
他の2倍以上、10票を獲得しました。

調理を担当している大学生に、結果を伝えると

調理を担当する大学生

炒めたひき肉ともやしのナムルと、「甘口のキムチ」を入れました。

キムチを入れて大丈夫かなと不安もありましたが、子どもたちが食べてくれて、おいしそうな顔が見られました。

食事は、中学生以下は無料、タダです。 高校生以上は300円大人も利用できます。 初回のメンバー登録をすれば、予約なしで利用でき、何時間いても自由です。

こうしたシステムを支えているのが「寄付」です。お米をはじめ、シチューのルー、調味料など食材の寄付や、民間企業からの寄付金で運営されています。

学習の支援や食育イベントも

大学生が運営する、この子ども食堂には、大きな特徴があります。それは、「宿題をみてくれること」。学習の支援を行っています。

受験を経験した大学生の得意分野が生かされています。子どもたちにとっては、ちょっとわからないことがあった時に、気軽に質問できます。

大学生が宿題をみてくれます

また、食に関しては、こうしたイベントも。「だんご作り」をしました。1人の小学生の希望があって企画された「みたらしだんご作り」の様子です。食育の活動も、ワイワイ楽しく行っています。

みたらしだんご作り
下境アナ

私にも、小学生の子どもがいますが、しっかりとした食事もできて、宿題もみてもらえて、仲間と遊べる、こうした子ども食堂の存在は、親にとって、大変助かります。何より、子どもが楽しめるのがいいですね。

子どもにとって「第3の居場所」に

「ぽかぽか食堂」代表の村﨑弘汰さんに聞くと、「食事」「勉強」「遊び」を通して、大学生と子どもが、色々な楽しい時間を過ごすことが、実は重要な点だといいます。

村﨑さん

子どもたちに、家でも、学校でもない「第3の居場所」を作りたい。

村﨑さん

大学生と、気軽に安心して楽しむことで、子どもたちが、悩み事や相談事があったときに、ふと、こぼせる場を作りたいと思います。

子どもの声に耳を傾けたい。

子ども食堂の運営には大変なことも多い中、大学生たちが、高い志をもって活動している姿には、頭が下がる思いでした。

徳島県内では、最近、子ども食堂の数が増えています。 それぞれが、利用する子どもにとって、かけがえのない、大切な場所になるといいですよね。

  • 下境秀幸

    徳島局 アナウンサー

    下境秀幸

    サッカーをはじめスポーツ実況を長く担当。徳島では様々な分野が取材でき、発見の毎日。最近の趣味は、娘との百人一首かるた。

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