ぶらり発見「五色台で体感!瀬戸内海の歴史と自然」
- 2024年03月21日
3月16日で瀬戸内海が国立公園に指定されてから90年を迎えました。
瀬戸内海の魅力を広めようと活動している方々に会いに行き、話を聞きました。
まず向かったのが五色台にある瀬戸内海歴史民俗資料館です。
山の中腹で高松市と坂出市の境にあります。
この施設は瀬戸内海と共に暮らす人々の生活を知ることができるんです。
ここで地域の歴史についての調査・研究を20年近くにわたっておこなっているのが資料館の田井静明さんです。
田井さんに施設を案内してもらいました。
資料館に入ってすぐに見られるのが、田井さんの後ろに飾られている鮮やかな大漁旗と、実際に使われていた木船です。
船の使い方によって、形が全く違います。
例えばこの先端が黒くなっている船。
かなり大きくて長さは12メートルあまり、幅3.0メートル 重さは7トンあります。
昭和42年頃まで三豊市詫間町で鯛(たい)の漁で使われていた船です。
当時は1か月程度、船の上で15人ほどが生活していたそうです。
瀬戸内海に詳しい田井さんが1番好きな景色は資料館の階段を登った先にある展望台から見た景色。
真ん中のベンチに座ると電柱など遮るものがなくなります。
海も山も、国立公園を360度楽しむことができます。
海の景色はこのようになっています。
田井さんは「地域の暮らしが見えるところが瀬戸内海の魅力」と話していました。
続いて向かったのが同じ五色台にある「瀬戸内海国立公園 五色台ビジターセンター」です。
ここでは事前に予約すれば、スタッフの方に案内してもらい五色台の自然を楽しむことができます。
植物や野鳥など自然に興味を持って50年以上になるというスタッフの曽根康男さんに案内してもらいました。
五色台の春を探しに小一時間ほどのハイキングです。
標高は400mほど、平野部より気温は低くなっています。
伺ったのは3月初旬。
春を感じるようなものが見当たるのか曽根さんについていくと・・・。
曽根さんが何かを発見し、しゃがんでいます。
曽根さんの手元には小さな青い花「オオイヌノフグリ」です。
たくさん花を咲かせていました。
花びらが太陽のほうを向いて咲いています。
なぜなのか、曽根さんがホワイトボードを使って教えてくれました。
花びらがお椀のような形になっていて、太陽の光を集めるつくりになっています。
中の温度を高くすることで、花の蜜の香りを広げて虫を誘っているそうです。
このように植物・鳥・虫など自然に関する豆知識を織り交ぜながらガイドをしてくれます。
今回は瀬戸内海の魅力を改めて発見してきました。
国立公園の近くに住んでいるというのは貴重なことだなと感じて、これからも瀬戸内海の自然を大切に楽しみたいと思いました。
※なお掲載している情報は放送当時のものです。