ヤギとともに香川・小豆島で暮らす 作家・内澤旬子さん
- 2023年05月30日
5月29日放送のラジオ番組「まんで香川きっきょん!?」では、小豆島在住の作家・内澤旬子さんをゲストに迎えて、ヤギとの暮らしを描いた著書『カヨと私』や島での創作活動について聞きました。
毎月1回、香川県の皆さんに生放送でお届けしている「まんで香川きっきょん!?」。今回の担当は五味哲太と。
堀越葉月です。ゲストをお招きしています。小豆島在住の作家・内澤旬子さんです。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
内澤さんのプロフィールをご紹介します。 内澤さんは1967年神奈川県生まれの作家・イラストレーターです。2014年に小豆島に移住し、移住のてんまつを描いた『漂うままに島に着き』や、小豆島の島遍路をめぐる様子をつづった『内澤旬子の島へんろの記』といった本も出版されています。
去年出版したのが、こちらの『カヨと私』という本です。島で飼い始めたカヨという白いヤギとの暮らしを描いた作品です。
大きな動物と暮らしたいっていうのが移住のひとつの目的だったので、それでいろいろあってヤギを飼うことになりまして、カヨと名付けて一緒に暮らし始めてのてんまつといいますか。ヤギなんだけど非常に深いかかわりを持つようになっていったことを書いています。
童話のような雰囲気があるなと感じまして。実際の本を手にすると、挿絵もはさまっていて、小さな頃に読んだ西洋の童話みたいな雰囲気があると感じました。
カヨの性格も主人公っぽいですよね。
女王様みたいなところがあります。
カヨと内澤さんがお互いに心の中を読み取っていくというか、対話していく姿が描かれていますが、実際にそんな感じですか?
本当にそうです。なんて言ったらいいのか、人の気持ちが分かるヤギっていうか。
この『カヨと私』という作品では何を描いて伝えようと思ったんですか?
人間以外の生き物と一緒に生きることですよね。コミュニケーションもとれているようなとれていないような状況のなかで、どう一緒に生きていくか。でもその幸せも確実にあるので、それをお伝えしたかったです。
この『カヨと私』というのも小豆島での暮らしの話を書いたことになりますが、香川での創作活動というのはご自身のなかでどう感じていますか。
自分が体験したことを体験も含めて取材として書きたいっていうのがあって、そのなかで東京から通って何かを見て書くのはちょっと苦しくなったことがあり、それで小豆島という場所を選んで来たんです。ヤギのことでもなんでも、自分が体験しながら書くということにおいてはとてもよくできていると思っています。
小豆島の環境が書き方や文章に影響を与えることはあるんですか?
島だけど、日本のたとえば過疎化だとか、地方での起きている問題っていうのはやっぱりもれなくあるんです。どんどん人が減っていってしまうことや高齢化の一方で、移住者も来ているといったことはどこの地方でも起きていることなので、普遍性はあるんじゃないかと思っているんですよね。自分が実際に暮らしている立場から見るということは東京から来て見るのとは全然違うと思っています。
これからも小豆島には住み続けるつもりで?
住み続けたいですよね。
次は小豆島の中でどんなテーマをみつけるのかというのを私たちも楽しみにしています。小豆島在住の作家・内澤旬子さんにうかがいました。ありがとうございました。
※なお掲載している情報は放送当時のものです。