NHKスペシャル

新シルクロード 激動の大地をゆく
祈りの道 アラビア

シルクロードの今を見つめる大型シリーズ「新シルクロード 激動の大地をゆく」(2007年放送)の総集編、二回目は、アラビア半島を貫くシルクロードに沿って、アラビア半島の南端イエメンから北上し、地中海をのぞむレバノンまでたどる。

シバの女王やアラビアンナイトなど、謎と伝説に包まれたアラビア半島。かつてアラブがシルクロード交易で繁栄を誇った砂漠の大地は、今、大きく変貌している。石油王国が誕生する一方で、広がる格差。そして、ここはキリスト教やイスラム教など一神教発祥の地でもあり、時に宗教同士が激しくぶつかり合い、紛争が繰り返されてきた。人々の平和への祈りが響くアラビアのシルクロードを縦断する。

旅の始まりは、かつてアラブ世界随一の繁栄を誇った「シバの女王」の地、イエメン。今、アラブ最貧国のひとつとなり、男たちは出稼ぎのため、家族に別れを告げ、隣国の石油王国サウジアラビアへ旅立つ。さらに北へ向かうと、様々な宗教が混在する世界でも珍しい「宗教のモザイク地帯」が広がる。2000年間キリスト教を守り続けてきたシリアの隠れ里の村、そして、今も宗教間の激しい対立が続くレバノンのベイルートへと向かう。