NHKスペシャル

新シルクロード 激動の大地をゆく
最終集 祈り 響く道

中国から地中海へと続くシルクロードの「最後の100km」シリアとレバノン。
ここには、さまざまな宗教が共存する世界にも珍しい「宗教のモザイク地帯」が広がっている。

シリアの山奥で2000年の間、キリスト教を守り続けてきた隠れ里マールーラ村、レバノンのベカー高原に残るローマ帝国の神殿やシーア派の聖地、そして、伝説のレバノン杉をまもり続けてきたキリスト教マロン派の人々。
モザイク地帯の村をひとつひとつ訪ねていく。

一方で、この地は宗教間の対立がやまぬ紛争の地でもある。
レバノンでは、昨年のイスラエルとの紛争の傷が癒えない中で、イスラム教のシーア派とスンニ派との間の亀裂が深まっている。市民の衝突のなかで息子を亡くした家族の祈りは対立を鎮める ことができるのか、人々の平和の祈りの声に耳を傾けていく。