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ダウンバースト ガストフロントとは 中野区で8月1日に発生か 被害は

  • 2023年8月4日

大気の状態が不安定になって積乱雲が発達すると、竜巻だけでなく、「ダウンバースト」や「ガストフロント」といった突風が発生することがあります。こうした突風にはどんな特徴や被害があるのでしょうか。ダウンバーストやガストフロント、竜巻についてまとめました。

ダウンバースト ガストフロント 竜巻との違い

茨城県鉾田市で突風が発生した瞬間の映像が撮影されていました。7月13日の午後9時40分ごろ住宅の2階から撮影された映像には、急激に雨と風が強まり、道路脇の看板が外れて飛んでいく様子や、雨と風が地面を波打つように広がる様子が捉えられていました。

突風のメカニズムに詳しい防衛大学校の小林文明教授は、積乱雲から冷たい空気が地面にたたきつけるように吹き降ろすダウンバーストのほぼ真下にあたり、風や雨の強さを示す珍しい映像だとしています。

こうした突風について、気象庁のホームページでは次のように解説しています。

〇竜巻
積乱雲に伴う強い上昇気流により発生する激しい渦巻きで、多くの場合、漏斗状または柱状の雲を伴います。
被害域は、幅数十~数百メートルで、長さ数キロメートルの範囲に集中しますが、数十キロメートルに達したこともあります。

〇ダウンバースト
積乱雲から吹き降ろす下降気流が地表に衝突して水平に吹き出す激しい空気の流れです。吹き出しの広がりは数百メートルから十キロメートル程度で、被害地域は円形あるいは楕円形など面的に広がる特徴があります。

〇ガストフロント
積乱雲の下で形成された冷たい空気の塊が、温かい空気の側に流れ出すことによって発生します。
水平の広がりは竜巻やダウンバーストより大きく、数十キロメートル以上に達することもあります。

中野区でも被害 東京管区気象台が調査

また、東京・中野区では8月1日の午後、工事現場の足場が崩れたりフェンスが倒れたりするなど、けが人はいませんでしたが、被害が相次ぎました。
東京管区気象台は2日、職員を現地に派遣して被害状況の確認や目撃者からの聞き取りなど調査を行いました。

ダウンバーストかガストフロントの可能性

その結果、当時、活発な積乱雲が付近を通過していたことや、突風が比較的短時間で、強い雨やひょうを伴っていたことなどから、ダウンバーストかガストフロントの可能性が高いと発表しました。

当時の風速はおよそ25メートルと推定され突風の強さを「0」から「5」までの6段階で判定する「日本版改良藤田スケール」と呼ばれる指標で、上から6番目の強さの「0」に該当するということです。

東京管区気象台
「発達した積乱雲を見たり、近くで落雷があったりした場合にはダウンバーストやガストフロントなどの突風にも注意してほしい」

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